JEITA
<組込み系ソフトウェア・ワークショップ2016:資料室>
IoT時代の実践的モデリング
〜IoTを成功に導くモデリングの成功のコツ〜
■ ワークショップの紹介 ■

 JEITA組込み系ソフトウェア開発に関するワークショップも、おかげさまで好評のうちに今年で10年目を迎えました。日本の組込み系ソフトウェア開発の強みは、擦り合わせによる高品質開発にあると言われていますが、大規模化・複雑化・短納期化・多機種化の潮流の中で、国際競争力を今後も維持していくことが難しくなってきています。さらに最近では IoT や AI の新しい波も到来して、それに対応する必要があります。このような状況への対処として、私たちは品質の強化、開発スピードアップ、アーキテクトの育成、実践的モデリングというテーマで、今までワークショップを開催してきました。その中で特にアーキテクチャ設計の重要性を議論し、発信してきました。
 そこで、今回のワークショップでは昨年に引き続き、アーキテクチャ設計でも重要な「モデリング」をテーマにワークショップを開催しました。今回のワークショップでは、モデリングをテーマにした3年目のワークショップとして、IoT時代で日本型の開発である擦り合わせ開発はどうあるべきなのか、その中でモデリングはどうあるべきか、どのようにモデリングを成功させるのかを、議論しました。
 このワークショップでは、早稲田大学の鷲崎弘宜教授によるモデリングの基調講演を皮切りに、モデリングの事例講演として、リコーの河内氏と富士ゼロックスの土樋氏、パナソニックの四反田氏に講演をしていただきました。最後に“全員参加108人ワークショップ:徹底議論!IoT時代のモデリング、その成功への道”と銘打った討論セッションで、参加者の皆様と活発にご意見やご質問をしていただきました。
 出席者全員が参加して一つのテーマを議論する今年の「全員参加108人ワークショップ」では、講演の熱気を引き継ぎ、司会進行役からの設問に対して全員が自分の意見を3色の色紙を挙げて表明し、近くの机に居合わせた人達がチームとなって一斉に会場全体で議論している様子は、今年も参加者の意欲と意識の高さを感じるワークショップそのものでした。当日は、100名近い方々の参加となり、組込みソフトウェア関係者の意見交換・情報交換の場として継続していく重要性を感じつつ、今回のワークショップを終えました。

©JEITA,2016