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世界最高性能Nd-Fe-B焼結磁石
1.555T, 474kJ/m3 (59.5MGOe)を実現
【概 要】
ハイブリッド自動車の駆動用モータ、エアコン用コンプレッサーモータを初めとする省エネルギー機器には、その強力な磁石特性からNdFeB焼結磁石が使われている。これらの用途ではモータの小型化・高効率化のために磁石の高性能化の要求が強く、これまでにも多くの高性能材が開発されてきた。
この度、当社はNdFeB焼結磁石において残留磁束密度(Br)1.555T, 最大エネルギー積((BH)max)474kJ/m3 (59.5MGOe)の世界最高特性を実現した。
【世界最高性能磁石の技術内容】
NdFeB磁石は主相化合物であるNd2Fe14B磁性化合物相と僅かながら存在するNd-rich相およびB-rich相の三相から構成されている。
この磁石の磁石特性を改良するためには、主相であるNd2Fe14Bの比率を出来るだけ高める必要がある。しかし、この磁石は焼結によって作られるため、焼結時に液相を形成するNd-rich相は焼結に必要な最低量は必要である。
またNdFeB焼結磁石は所定の組成に原料を配合したのち、溶解、粉砕、成形、焼結という工程を経て作られるため、工程中に入ってくる酸素等の不純物を除去することも重要である。
磁石作成工程のうち成形工程では粉砕で得られた粉末の結晶方向を磁界中で向きを揃る配向という作業を行ったのち所定の形状に成形される。したがって、成形工程では結晶方向の乱れを最小限に抑えることが、磁石の高性能化のために必要となる。
今回、世界最高性能を達成するために当社が開発した主な技術は以下の通り。
- NdFeB焼結磁石の最適な組成の決定。
- 成形工程において磁石粉末の磁化容易方向からの粉末結晶方位の乱れを制御する配向技術の開発。
- 製造工程から入る酸素等の不純物を極力除去する技術の確立。
これら技術を用いることで最大エネルギー積474kJ/m3を達成した。
今回開発した磁石と従来磁石の主相比率と配向度を表1に、また配向方法による配向率と残留磁束密度(Br)の関係を図1に示す。今回開発したプロセス技術により主相であるNd2Fe14Bの体積比率を98.2%を達成するとともに新規開発の配向技術により0.994の高い配向率を実現した。
表1.NdFeB磁石の主相比率と配向率
|
体積比率(vol.%) |
配向率 |
|
Nd2Fe14B |
不純物相 |
| New magnet |
98.2 |
0.7 |
0.994 |
| HILOP-55AH |
95.0 |
2.3 |
0.98 |
| NEOMAX-48 |
91.5 |
4.0 |
0.96 |
| NEOMAX-35 |
89.0 |
4.0 |
0.85 |
 |
| 図1.配向方法と配効率(α)、Brの関係 |
これまで発表された世界記録の年代別推移および用いられた技術について図2に示す。
 |
| 図2 世界最高特性の年代別推移 |
今回の世界最高記録は実験室レベルではあるが、本磁石開発のために用いた要素技術はいずれも量産技術として適用可能であり、今後ここで得られた技術の量産への応用を図り特性向上を図る予定である。
(株)NEOMAX
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