2-3. VDTからの電磁波
 
 1980年代の初頭
(1)VDTの普及が始まった頃に、以下のケースが一部の職場で発生した。

   ・VDT作業者の中に妊娠異常のケース
   ・皮膚に異常を訴えるケース

(2)当時推測された原因

   ・VDTからのX線
   ・VDTからの電磁波

(3)調査結果

   VDTからの電磁波が原因ではなかった。

 1986年 第 1回 WWDU(ストックホルム)
セッション別 発表内容
   ・電磁波関連------------------3件
   ・妊娠への影響----------------9件
   ・皮膚への異常----------------5件
   ・作業姿勢・見易さ・
     作業などの関連するストレス--- 85件
 1989年 第2回 WWDU(モントリオール)
「VDTの電磁波と妊娠異常に関係が認められない」ことが報告された。
 1992年 第3回 WWDU(ベルリン)
・電磁波、妊娠への影響、皮膚への影響と言うセッション自体がなくなる。

・皮膚異常、妊娠への異常等-------4件

  「作業環境」等のセッションに含まれ、これらの
    ほとんどが電磁波とは無関係
・電磁波関連--------------------1件
  (TCOの研究者も参加した研究のみ)
・その他に作業姿勢・見易さ・
  作業などの関連するストレス------89件

     WWDUはその後、ミラノと東京で開催されています。東京での内容についてはこちらを参照してください。

      WWDU:Work With Display Unit
           VDTの使用に関連する諸問題の研究発表の国際会議

 このように、当初様々な疾病の原因はVDTからの電磁波ではないかと疑われていましたが、その後の研究の進展によりVDTからの電磁波が原因ではないと判明しました。現在では「作業のストレス、作業姿勢がより重要である」という認識に至っています。

 このような研究報告がなされているのにも関わらず、北欧ではVDT利用者の「VDTからの電磁波が健康に影響をあたえるのではないか」という懸念を払拭することができず、VDTからの電磁波を規制しようという動きがありました。こうした動きを受けて策定されたのが、今日のスウェーデンのMPRUのガイドライン等です。