
【 2005年1月号 】
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RoHS/WEEE仏国内法制化 〜 政令政府原案が配布される
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■ はじめに
仏環境省は11月29日、RoHS/WEEE指令の国内法制化政令の政府原案を、業界等関係者に配布した。この国内法制化政令については、環境省や産業省等の関係省庁の間で意見の調整がつかず、首相府で最終調整が行われていたところ、このたびようやく調整がついたものである。
先に配布されていた政令案第7版から、大枠に係る変更はない。文言の微修正、条文間の項目移動等、細かな点が整理されたという印象である。
さて、この政令原案にて、関係者にどのような義務が課せられるのか、改めて整理してみよう。
■ 製造者の義務
製造者には、自身の商標にて製造販売する者だけでなく、OEMで調達して自身の商標にて販売する者及び業として輸入販売する者も含まれる。
これら製造者に課せられる義務は、大まかに、以下のとおりである。
- RoHS関連
特定6物質の全面禁止又は最小限の使用。詳細は省令で規定される。発効は2006年7月1日。
- 情報提供
2005年8月13日以降上市する製品について、製造者を特定できるラベルを貼付。廃棄物処理事業者等に対する、処理作業の実施に必要な情報の提供。
- 家庭用電気電子機器の廃棄物の回収
製造者は、家庭用電気電子機器については、市町村等に回収を任せるか、自ら回収するかを製品ごとに選択可能。
前者を選択した場合、市町村等が設置する家庭用電気電子機器の廃棄物の分別回収システムに要する超過費用(即ち通常の回収よりも余計にかかる費用)を、調整機関を介して拠出。市町村等が回収した家庭用電気電子機器廃棄物を、直ちに自ら、又は委託した者により、再回収・除去しなければならないが、いわゆるエコ・オーガニズムに加入することにより、この義務を果たしても良い。
後者を選択した場合、省令に規定する要件を満たす独自の回収システムを構築し、認可を得ること。
- ヒストリカル・ウェイスト
2005年8月13日以前に上市された製品の廃棄物の回収・処理義務を遂行するために必要な費用を最終消費者から徴収するために、家庭用電気電子製品の全ての新品商品について、インボイス下方部分に、当該費用を税抜き価格とは別途記載。
- フィナンシャル・ギャランティー
回収義務にかかる財政負担を保証するために、保険契約、銀行口座凍結、貸付機関による保証金のいずれかを行う。詳細は省令で規定される。
- 業務用電気電子機器の廃棄物の回収
製造者と所有者の間に特別の取り決めのない限りは、製造者が廃棄物を除去するための財源及び体制を保証。エコ・オーガニズムに加入することで、この義務を果たしても良い。エコ・オーガニズムに加入しない場合、回収・リサイクル・有効利用のための手段及び結果について、環境大臣及び産業大臣に通知が必要。
ただし、2005年8月13日以前に上市された製品の廃棄物については、製造者と所有者の間に特別の取り決めのない限りは、所有者が廃棄物を除去するための財源及び体制を保証。
- 有効利用・リサイクル・再利用の目標
遅くとも2006年末までに、政令に記載された有効利用・リサイクル・再利用の目標数字を達成。
- 登録
電気電子機器製造者の全国レベルの登録簿に登録する必要。手続き等は省令で規定。
■ 流通業者の義務
流通業者には、通信販売を含め業としてユーザーに提供する全ての者が含まれる。
流通業者に課せられる義務は、大まかに、以下のとおりである。
- 家庭用電気電子機器の廃棄物の回収
家庭用電気電子機器の販売の際、売り渡す機器の数量及びタイプの範囲内で、少なくとも無料で使用済み電気電子機器を引き取ること。(なお、「少なくとも」の意味は、引き取る電気電子機器について、その所有者に金銭を授与してもよいということである。)
- ヒストリカル・ウェイスト
製造者が決めたヒストリカル・ウェイストの処理にかかる費用について、これを最終消費者に伝えるために、インボイス下方部分に税抜き価格とは別に記載。この費用は、割引の対象としてはならない。
- 家庭用電気電子機器の廃棄物の処理
家庭用電気電子機器の廃棄物について、製造者が処理義務を果たさない場合は、流通業者が義務を果たす。
■ 市町村等の義務
家庭用電気電子機器を他のゴミと分別して回収することは、市町村にとって義務ではなく、努力規定も置かれていない。
市町村等に課せられた義務は、製造者、流通業者及び調整機関とともに、電気電子機器の使用者に対して以下の事項を周知することだけである。ただし、市町村等が主導すると書かれておらず、あくまでも製造者等と同等の立場である。
- どのような回収システムが提供されているか
- 提供された回収システムを利用しなければならないこと
- 再利用・リサイクル等に係る使用者の役割
- 機器中に含まれる危険物質の、環境及び人体に対する潜在的な影響
■ 政令原案の今後
政令原案は、公正取引委員会の審査を経て、コンセイユ・デタ(行政最高裁判所と法令諮問機関の役割を併せ持つ機関)の審査を受ける。その後、公布となる。
公正取引委員会の審査は通常3か月(ファースト・トラックでも2か月)かかると言われており、また、コンセイユ・デタの審査も通常1か月はかかるとされていることから、この政令原案が政令として公布されるのは、早くても2005年春となりそうである。
他方、政令の細部を定める各省令について、仏政府は政令公布と同時に、これを公布したいとしているが、具体的な省令作成の進行状況は、よく分からない。
WEEE指令上は2005年8月13日から実施に移さなければならない電気電子機器のリサイクル、残された時間の中で対応を急ぎたい企業側としては、早期の決定を祈るばかりである。
■ エコ・オーガニズムを巡る動き
製造者の委託を受け、製造者に代わって電気電子機器の廃棄物の処理を行う、いわゆるエコ・オーガニズムと呼ばれる組織を設立しようとする動きが出てきた。
白物家電については、GIFAM(家庭用電気用品製造事業者協会:白物家電企業等60以上の企業及び団体が加盟)とFCD(商業・流通企業連盟:大手流通業等が加盟)が、業界で1つのエコ・オーガニズムを立ち上げるべく、共同作業を開始した。別途、エコトロニックというエコ・オーガニズムを立ち上げる動きがあったが、GIFAM・FCDの動きに合流して、吸収されてしまったようである。白物家電については、ここが中心になるのではないかと推測される。
黒物家電については、上記GIFAM・FCDによる動きが黒物まで拡大するよう、いくつかの団体・企業が働きかけを行っているようである。SIMAVELEC(AV機器事業者組合)がGIFAM・FCDの動きに参加するという情報がある。
IT系については、大きな動きが見られない。Alliance TICS(通信関係の団体GITEP TICSと情報関係の団体SFIBが2004年4月に合併してできた団体:情報通信機器企業等60社以上が加盟)によれば、GIFAM・FCDの動きに参画することも含め、いくつかのアイデアはあるものの、態度を決定したわけではないとのことである。
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