
【 2005年2月号 】
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RoHS/WEEE仏国内法制化 〜
仏環境省・産業省との意見交換の概要
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■ はじめに
仏環境省は昨年11月29日、RoHS/WEEE指令の国内法制化政令の政府原案(以下、「政令案」)を、業界等関係者に配布した。政令案の疑問点を確認するとともに、政令案及び作成途上とされる省令案の動向をうかがうべく、在欧日系企業15社から19名の参加を賜り、1月19日に仏環境省及び産業省と2時間半近く意見交換を行った。実際にはQ&A形式であったが、ここでは環境省の回答の概要について報告する。
なお、政令案の概要についてはパリ駐在員報告2005年1月号を参照されたい。
■ 政令案及び省令策定の動向
現在、政令案は公正取引委員会に付されている。昨年12月中旬に、公正取引委員会の中で本件にかかる報告者が指名され、様々な関係者が報告者に連絡を取り始めた。今後、2月末に会議が開かれ、3月中旬に意見書が出てくる予定である。
別途、環境省の下にある廃棄物審査国家機関が昨年12月16日、政令案を審査し、承認した。
公正取引委員会の審査の後、3月中旬には、政令案はコンセイユ・デタ(行政最高裁判所と法令諮問機関の役割を併せ持つ機関)で審査を受ける予定である。コンセイユ・デタが政令案の内容を少し変更することは不可能ではないが、いずれにせよ、それは文言を明確にするという観点での変更である。
政令は閣僚会議の了承を得る必要があり、4月末の閣僚会議に付すことを予定している。公告はその数日後であり、順調に進めば4月末か5月初めに公告される。
政令案では5つの省令が作られることとなっている。現在、環境省の担当部局内で作業が行われているが、以下の順で策定することを予定している。
1) 家庭用廃電気電子機器の分別回収及びエコ・オーガニズム
並びに調整機関に係る省令
2) 業務用廃電気電子機器を扱うエコ・オーガニズムに係る省令
3) 電気電子機器製造者の登録に係る省令
4) RoHS欧州指令の適用に係る省令
5) ヒストリカル・ウェイストに対する費用徴収の移行期間に係る省令
1)と2)が優先されているのは、政令が施行された際に直ちに認可手続きを行えるようにするためである。
省令はまもなく第1版ができる。まず環境省内で調整し、それから各省間で調整する。その後、関係者と調整する予定である。ただし、特に承認に係る省令は戦略的意味は薄いと考えている。
なお、省令の下に、さらに通達が出ることはあり得る。ただし、通達は規制をかける趣旨のものではなく、政令・省令の解釈を助ける趣旨のものである。
■ 調整機関とエコ・オーガニズム
調整機関は、政府の認可を受け、市町村等と製造者、エコ・オーガニズムの間に入り、廃電気電子機器の処理が適正に行われるよう調整を図る組織である。具体的な役割は、@市町村等が分別回収拠点を整備する際に生じる費用の負担について、製造者に代わって市町村等と契約を交わすことと、A廃電気電子機器を公平に分配すること、の2つである。調整機関の設置申請手続きの期限はないが、政令公告後、なるべく早く手続きをした方がよい。環境省としては、調整機関が市町村等とのインターフェース役である以上、これが1つしか設立されないことを希望している。
エコ・オーガニズムは、政府の認可を受け、製造者に代わって廃電気電子機器の処理を行う組織である。エコ・オーガニズムの役割は、市町村等が回収した廃電気電子機器を引き取り、適正に処理することである。仮にエコ・オーガニズムが唯一つしかできないとすれば、競争法上の問題が懸念されるが、これについては認可手続きの中で解決されるであろう。環境省に聞こえてきている情報では、エコ・オーガニズムを作る動きは複数ある。
なお、調整機関とエコ・オーガニズムは、機能を分けているものであり、組織を分けているわけではない。つまり、同一組織が両者の機能を持つことは、妨げられていない。
■ 費用負担
分別回収拠点の整備に係る費用については、全国一律の「料金表」を作ることを考えている。運用として、市町村等とエコ・オーガニズムの間で、廃電気電子機器の処理量を確認し、料金表に当てはめることにより、製造者が市町村等に支払う金額が決定される。
この料金表は、品目ごとに金額を決めるものとなるだろう。この金額が真に重要なものであるが、市町村等側は市町村長会が、製造者側は調整機関ではなくエコ・オーガニズムがそれぞれ窓口となって交渉することとなるだろう。この交渉には政府は関与しない。ただし、最初のうちは政府が交渉のための場を設けることはあるかも知れない。エコ・オーガニズムが複数できるならば、それらが一体となって市町村長会と交渉する必要がある。さもなければ、高い費用を払わされることとなるだろう。市町村等へ支払われる費用の流れについては、製造者とエコ・オーガニズムがこれを把握する立場にあり、効率的に費用が流れることが期待される。
流通業者が回収した廃電気電子機器を製造者に引き渡す際、回収費用を製造者が支払う義務があるとは、政令案には書かれていない。従って、これについては流通業者と製造者の間の交渉で決まることとなり、既にそうした交渉が始まっている。
■ 第一次回収
家庭から出る廃電気電子機器の回収(第一次回収)は、戸別回収となるとは限らず、むしろ決められた場所(第一次回収拠点)に消費者が自ら持ってきて捨てることになるのではないか。この場合、第一次回収拠点に廃電気電子機器回収用の場所を整備するための費用が発生することになり、これを製造者が負担することとなる。
大きなゴミの扱いについては、今でも市町村により扱いが異なる。市町村が家庭まで取りに来てくれるところもあれば、自分で処理場に持ち込まなければならないところもある。
いずれにせよ、あちこちに回収用の場所を設けることはできないので、市民が第一次回収拠点まで持ち込む方式がよいと思う。現在、第一次回収拠点は約3000箇所ある。しかし、大型のものについては議論になるだろう。市町村等と誠実に交渉すべきである。市町村等が住民との関係で安易な回収方法(戸別訪問回収)を選択し、その費用を製造者に負担させるべきでないことは理解する。
第一次回収拠点には、廃電気電子機器の種類ごとの回収容器を設置することが想定される。冷却機構を有する大型家電、それ以外の大型家電、小型家電、テレビ・モニターの4種類に分ければよいのではないかと思う。
■ その他
- RoHS指令適用に係る詳細
RoHS指令適用に係る詳細が間もなくEU官報に掲載される予定であるが、それに従って省令を策定する。
- ビジブル・フィー
ビジブル・フィーの詳細については、公正取引委員会の審査に委ねられており、3月中旬まで結論が出ない。意見があれば、公正取引委員会が指名した報告者にコンタクトして欲しい。
- 2005年8月13日以降に上市する製品のマーク
EUレベルで決まれば、それに合わせる。具体的には、欧州電気標準化委員会(CENELEC)で標準化の作業が進められているが、これに従う。
■ 今後
3月中旬に予定されている公正取引委員会による意見書が出た後で、引き続き仏環境省・産業省と意見交換を行うことで合意している。
©JEITA,2005
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