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<組込み系ソフトウェア・ワークショップ2010:資料室>
日本型組込み開発における強みと弱み
〜新しい日本型組込み開発とは〜
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■ ワークショップの紹介 ■

  ソフトウェア事業委員会/ソフトウェア事業基盤専門委員会主催の組込み系ソフトウェア開発に関するワークショップも、おかげさまで好評のうちに今年で4年目を迎え、今年度も10月29日(金)午後、大手センタービルで 「組込み系ソフトウェア・ワークショップ2010」を開催しました。

 日本の組込み系ソフトウェア開発の強みは、擦り合わせによる高品質開発にあると言われていますが、大規模化・複雑化・短納期化・多機種化の潮流の中で、国際競争力を今後維持していくことが難しくなってきています。
  このような状況への対処として、欧米流のアーキテクチャ設計、組み合わせ開発を導入することが必要であると言われていますが、日本の強みである擦り合わせ開発を捨ててしまうと逆に競争力が低下してしまう懸念があります。また、応答性・時間制約・例外処理などの組込み系ソフトウェア特有の非機能要件が擦り合わせ開発を必要としており、日本の組込み系ソフトウェアの開発特性に合わせた開発方法を模索する必要があると考えています。

 昨年度のワークショップ2009では日本の課題(弱み)が指摘されてきましたが、今回のワークショップ2010では日本のこれからの武器となる強みと弱みを再認識し、ワークショップの参加者とともに考えていきました。  このワークショップの成果を受け、自分の所属する会社・組織の強みと弱み、さらに自分自身の強みと弱みを考え、そこから一人ひとりの成長に繋げ、さらに組織・会社の進化、日本全体の成長に寄与できればと思います。  またもう一つの方針として、「新しい日本型組込み開発」のようなキーワードが出てきますが、このワークショップでこのキーワードを定義するところから始めていきました。

  このワークショップでは、株式会社 プロセスネットワーク 代表取締役の金子龍三氏の基調講演「商品開発方法の革新策 - 前向き擦り合わせ開発と組合せ開発 -」を皮切りに、リコー、富士通九州ネットワークテクノロジーズ、東芝の講演者による各社での組込み開発における強みと弱みなどに関する事例講演、最後に“全員参加102人ワークショップ:日本の強みと弱みとは?”と銘打った討論セッションで、参加者全員の方に自由にご意見、ご質問をして頂き、本音の議論を展開していきました。

 120名を超える出席者全員が参加して一つのテーマを議論する今年の「全員参加102人ワークショップ」は、司会進行役からの設問に対して全員が自分の意見を3色の色紙を挙げて表明し、 近くの机に居合わせた人達がチームとなって一斉に会場全体で議論している様子は、今年も参加者の意欲と意識の高さを感じるワークショップそのものでした。
 当日は80社・団体、120名もの方々の参加となり、 組込みソフトウェア関係者の意見交換・情報交換の場として継続していく重要性を感じつつ、 今回のワークショップを終えました。


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