Japan Electronic Industry Development Association JEIDA

わが国におけるミッドレンジコンピュータ・
ワークステーションに関する平成11年度出荷実績
平成12年5月25日


1.はじめに
 
 社団法人 日本電子工業振興協会では、ミッドレンジコンピュータ・ワークステーション業務委員会(委員長・近藤明彦氏)および市場専門委員会(委員長・大谷章夫氏)を設置し、ミッドレンジコンピュータ・ワークステーションに関する市場動向の実態を把握するため、各メーカの対象機種を登録し、その出荷状況を調査しているが、このたび平成11年度出荷実績をまとめた。

2.ミッドレンジコンピュータの出荷状況
 
(1) 総出荷状況
   平成11年度のミッドレンジコンピュータの出荷状況は、金額で6,514億円(前年度比87%)、台数で152,242台(同105%)となった。
 半期別では、上半期はミッドレンジコンピュータ合計の金額で3,170億円(前年同期比94%)、台数で74,477台(同113%)となり、下半期は金額で3,345億円(同82%)、台数で77,765台(同99%)となった。
 ワ−クグル−プサ−バ、ネットビジネス等での需要拡大、デ−タベ−スサ−バとしての安定需要等によりNOSサ−バ、UNIX系サ−バは台数では着実に伸長した。一方で西暦2000年問題の影響が閏年・年度末と続き、基幹系を中心とした大規模システムおよび新規システム構築への時間・リソ−スが十分でなく、金額では初めて前年を下回った。

(2) 金額クラス別出荷状況
   出荷状況を金額クラス別に見ると、300万円未満では金額で1,734億円(前年度比102%)、台数で112,649台(同113%)となった。
 300万円〜1,000万円未満では金額で1,952億円(同85%)、台数で30,819台(同93%)となった。
 1,000万円〜4,000万円未満では金額で1,864億円(同79%)、台数で7,549台(同74%)となった。
 4,000万円以上では金額で965億円(同88%)、台数で1,225台(同81%)となった。

(3) OS別サーバ機の出荷状況
   出荷状況をOS別にみるとUNIX系サーバは、金額で3,381億円(同92%)、台数で34,155台(同105%)となった。需要増により台数では着実に伸長したが、西暦2000年問題の影響もあり、伸長分野と予測される金融、公共関係が伸び悩み、金額での伸長は見られなかった。
 NOSサーバは、金額で1,358億円(同102%)、台数で94,608台(同134%)となった。減税対応特別モデルを含む低価格モデルの拡大もあり、台数、金額とも着実な伸長を示した。またワ−クグル−プサ−バ、ネットビジネス等の新規用途での需要拡大が伸長の要因として考えられる。

 独自OSサーバは、金額で1,628億円(同72%)、台数で14,800台(同61%)となった。
 OS別に構成比を金額ベースでみるとUNIX系サーバが全体の52%、NOSサーバが21%となり、独自OSサーバが25%となった。
 また、サーバ機をOS毎の金額クラス別にみると次のようになった。

  @ UNIX系サーバ
     300万円未満では金額で399億円(同151%)、台数で12,279台(同131%)となった。
 300万円〜1,000万円未満では金額で983億円(同88%)、台数で15,803台(同101%)となった。
 1,000万円〜4,000万円未満では金額で1,409億円(同81%)、台数で5,260台(同80%)となった。
 4,000万円以上では金額で589億円(同105%)、台数で813台(同90%)となった。
  A NOSサーバ
     300万円未満では金額で1,107億円(同103%)、台数で88,429台(同132%)となった。
 300万円〜1,000万円未満では金額で211億円(同107%)、台数で5,814台(同198%)となった。
 1,000万円〜4,000万円未満では金額で40億円(同64%)、台数で365台(同58%)となった。
 なお、当協会で調査を実施している、「パーソナルコンピュータ」に含まれる「サーバ」と本調査により算出された「NOSサーバ」を含めた、「Network OSを搭載したサーバ」全体の平成11年度国内出荷実績は、台数で186,737台(前年度比119%)となった。
  B 独自OSサーバ
     300万円未満では金額で91億円(同54%)、台数で3,339台(同52%)となった。
 300万円〜1,000万円未満では金額で746億円(同77%)、台数で9,125台(同64%)となった。
 1,000万円〜4,000万円未満では金額で415億円(同72%)、台数で1,924台(同65%)となった。
 4,000万円以上では金額で376億円(同69%)、台数で412台(同68%)となった。

(4) サーバ機以外の出荷状況
   サーバ機以外のミッドレンジコンピュータの出荷状況は、金額で148億円(同71%)、台数で8,679台(同51%)となった。
 300万円未満では金額で137億円(同70%)、台数で8,602台(同51%)となった。
 300万円〜1,000万円未満では金額で11億円(同95%)、台数で77台(同57%)となった。

(5) 産業別出荷状況
   平成11年度産業別出荷状況の金額ベース上位3業種をみると、1位「製造業」(構成比33%)、2位「サービス関係」(構成比23%)、3位「公共関係」(構成比19%)となった。

3.ワークステーションの出荷状況
 
(1) 総出荷状況
   平成11年度のワークステーション出荷状況は、金額で1,579億円(前年度比72%)、台数で89,894台(同82%)となった。

(2) 金額クラス別出荷状況
   出荷実績をクラス別に見ると、100万円未満では 金額で203億円(同96%)、 台数で37,111台(同114%)となった。
 100万円〜300万円未満では金額で513億円(同56%)、台数で27,333台(同57%)となった。
 300万円以上では金額で862億円(同80%)、台数で25,450台(同86%)となった。

(3) 産業別出荷状況
   平成11年度産業別出荷状況の金額ベース上位3業種をみると、1位「製造業」(構成比49%)、2位「サービス関係」(構成比19%)、3位「公共関係」(構成比12%)となった。

4.平成12年度の見通しについて
 
 平成12年度は、大規模基幹システムの構築増、ASP/ISPおよびデ−タセンタ事業に代表されるアウトソ−シング事業分野でのサ−バ需要拡大、ネットビジネス等の新規分野での設備用途を中心にUNIX系サ−バ、NOSサ−バのオ−プンサ−バの拡大が期待され、オ−プンサ−バ全体で前年度比台数で115%、金額でも106%の着実な伸長が見込まれる。






   調査対象機種の定義

   ミッドレンジコンピュータ出荷状況<年度>

   ミッドレンジコンピュータ出荷状況<上半期>

   ミッドレンジコンピュータ出荷状況<下半期>

   ワークステーション出荷状況<年度、上半期、下半期>

   ミッドレンジコンピュータ産業別・出荷台数・金額(推定)<年度>

   ミッドレンジコンピュータ産業別・出荷台数・金額(推定)<上半期>

   ミッドレンジコンピュータ産業別・出荷台数・金額(推定)<下半期>

   ワークステーション産業別・出荷台数・金額(推定)<年度、上半期、下半期>

   自主統計参加会社



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