わが国における
ミッドレンジコンピュータ・ワークステーション
に関する平成8年度出荷実績


平成9年6月11日
社団法人 日本電子工業振興協会


1.はじめに

  社団法人 日本電子工業振興協会では、ミッドレンシコンピュータ・ワークステーション 業務委員会および市場専門委員会を設置し、平成8年度より定めた新分類に基づき、 ミッドレンジコンピュータおよびワークステーションに関する市場動向の実態を把握するため、 各メーカの対象機種を登録し、その出荷状況を調査し、このたび平成8年度出荷実績をまとめた。

2.ミッドレンジコンピュータの出荷状況

(1) 総出荷状況
平成8年度のミッドレンジコンピュータの出荷状況は、金額で6,969億円、台数で 127,389台となった。
出荷状況を半期別に見ると8年度上半期(注)はミッドレンジコンピュ−タ合計の金額で 3,113億円、台数で55,045台、8年度下半期は金額で3,855億円、台数で 72,344台となった。

(2) 金額クラス別出荷状況
出荷状況を金額クラス別に見ると、300万円未満では金額で1,371億円、 台数で 84,413台となった。
 300万円〜1,000万円未満では金額で2,013億円、台数で29,908台となった。
 1,000万円以上では金額で3,584億円、台数で13,068台となった。

(3) OS別サーバ機の出荷状況
出荷状況をOS別にみるとUNIX系サーバは、金額で3,010億円、 台数で27,600 台となった。
 NOSサーバは、金額で781億円、台数で34,093台となった。
 独自OSサーバは、金額で2,729億円、台数で27,919台となった。
 OS別に構成比を金額ベースでみるとUNIXサーバが全体の43%、NOSサーバが 11%となり、独自OSサーバが39%となった。

また、サーバ機をOS毎の価格帯別にみると次のようになった。

  1. UNIX系サーバ
    UNIX系サーバの300万円未満は金額で257億円、台数で10,069台となった。
     300万円〜1,000万円未満では金額で859億円、台数で10,869台となった。
     1,000万円以上 は金額で1,894億円、台数で6,662台となった。
  2. NOSサーバ
    300万円未満では金額で564億円、台数で31,312台となった。
    300万円〜1,000万円未満では金額で150億円、台数で2,267台となった。
     1,000万円以上では金額で68億円、台数で514台となった。

  3. 独自OSサーバ
     300万円未満では金額で152億円、台数で5,921台となった。
     300万円〜1,000万円未満では金額で965億円、台数で16,140台となった。
     1,000万円以上では金額で1,612億円、台数で5,858台となった。

(4) サーバ機以外の出荷状況
 サーバ機以外のミッドレンジコンピュータの出荷状況は、金額で449億円、台数で 37,777台となった。
 300万円未満では金額で399億円、台数で37,111台となった。
 300万円〜1,000万円未満では金額で39億円、台数で632台となった。
 1,000万円以上では金額で10億円、台数で34台となった。

(5) 産業別出荷状況
 平成8年度産業別出荷状況の金額ベース上位3業種をみると、1位「製造業」(構成比  35%) 、2位「サービス業」(構成比21%)、3位「公共関係」(構成比17%)となった。

3.ワークステーションの出荷状況

(1) 総出荷状況
 平成8年度のワークステーション出荷状況は、金額で3,450億円、台数ベースでは  141,659台の実績となった。
半期別に見ると8年度上半期(注)は金額で1,596億円、台数で 66,269台、 8年度下半期は金額で1,854億円、台数で75,390台となった。

(2) 金額クラス別出荷状況
出荷実績をクラス別に見ると、100万円未満では 金額で120億円、台数で 15,500台となった。
 100万円〜300万円未満では金額で1,421億円、台数で78,387台となった。
 300万円以上では金額で1,909億円、台数で47,772台となった。

(3) 産業別出荷状況
 平成8年度産業別出荷状況の金額ベース上位3業種をみると、1位「製造業」(構成比  53%) 、2位「サービス業」(構成比25%)、3位「公共関係」 (構成比10%)となった。

4.平成7年度との比較について

平成7年度 実績を各メ−カより参考デ−タとして調査し集計した。金額ベ−スでの平成7年度との比較では、 ミッドレンジコンピュ−タは19%増、ワ−クステ−ションは4%減の市場実績となった。

5.平成9年度の見通しについて

平成9年度は、クライアント・サ−バシステムの拡大等に支えられ、ミッドレンジ コン ピュ−タは金額ベ−スで引き続き、10%を越える高伸長が見込まれる。ワ−クステ−ションは ほぼ8年度並の市場規模になると予測される。



(注) 8年度上半期の実績が平成8年11月14日の発表値と異なるのは、新分類移行に伴い、 前回発表値の集計に一部誤りがあったためで、今回の発表にて修正する。




<調査対象機種の定義>

下記分類定義に該当すると調査協力会社が判断し、登録した機種。

1.ミッドレンジコンピュータの定義

ミッドレンジとは、メインフレームとワークステーション・パーソナルコンピュータの間に位置 するコンピュータ全てを指す。主としてマルチユーザ、マルチタスク環境下で利用されるコン ピュータであり、ネットワークをベースにしたクライアント/サーバシステムのサーバ機として使 用されることを前提としたコンピュータを指す。 これらを使用するOSによって、UNIX系サ ーバ、NOSサーバ、独自OSサーバに分類する。ただし、パーソナルコンピュータサーバは除く。

  1. UNIX系サーバの定義
    UNIX環境下で使われるミッドレンジコンピュータであり、ネットワーク上で他のコンピュー タ(クライアント)に各種のサービスを提供するミッドレンジコンピュータで以下の機能を持つ。
    ・ネットワークインタフェースを標準で装備している。
    ・ファイル・プリンタなどサービスをクライアント側に提供するハードウェア /ソフトウェアを装備している。
  2. NOSサーバの定義
    UNIXを除くオープンアーキテクチャのネットワークOS(NOS)環境下で使われるミツ ドレンジコンピュータであり、ネットワーク上で他のコンピュータ(クライアント)に各種のサー ビスを提供するミッドレンジコンピュータで以下の機能を持つ。
    ・ネットワークインタフェースを標準で装備している。
    ・ファイル・プリンタなどサービスをクライアント側に提供するハードウェア /ソフトウェアを装 備している。
  3. 独自OSサーバの定義
    ベンダー独自のOS環境下で使われるミツドレンジコンピュータであり、ネットワーク上で 他のコンピュータ(クライアント)に各種のサービスを提供するミッドレンジコンピュータで以下 の機能を持つ。
    ・ネットワークインタフェースを標準で装備している。
    ・ファイル・プリンタなどサービスをクライアント側に提供するハードウェア /ソフトウェア を装備している。

2.ワークステーションの定義
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LastUpdated:1/June/1997