わが国における
ミッドレンジコンピュータ・ワークステーションに関する
平成9年度出荷実績
平成10年6月4日
社団法人 日本電子工業振興協会
はじめに
社団法人 日本電子工業振興協会では、ミッドレンジコンピュータ・ワークステーション業務委員会(委員長・野村齋氏)および市場専門委員会(委員長・長谷川洋氏)を設置し、ミッドレンジコンピュータおよびワークステーションに関する市場動向の実態を把握するため、各メーカの対象機種を登録し、その出荷状況を調査しているが、このたび平成9年度出荷実績をまとめた。
ミッドレンジコンピュータの出荷状況
(1) 総出荷状況
平成9年度のミッドレンジコンピュータの出荷状況は、金額で7,125億円(前年同期比102%)、台数で140,617台(同110%)と、金額、台数とも前年を上回る伸長となった。
半期別では、上半期はミッドレンジコンピュータ合計の金額で3,228億円(同104
%)、台数で65,579台(同119%)となり、下半期は金額で3,897億円(同101%)、台数で75,038台(同104%)となった。
着実な伸長を示した要因としては、クライアント・サーバシステム導入が益々浸透し、データベースサーバ/ワークグループサーバ等のオープンシステムサーバの高伸長、エクストラネット、電子商取引等の新たな企業間情報システム導入の動き等が挙げられる。
(2) 金額クラス別出荷状況
出荷状況を金額クラス別にみると、300万円未満では金額で1,524億円(同 111%)、台数で97,931台(同116%)となった。
300万円〜1,000万円未満では、金額で2,278億円(同113%)、台数で31,002台(同104%)となった。
1,000万円〜4,000万円未満では、金額で2,172億円(同92%)、台数で10,131台 (同86%)となった。
4,000万円以上では、金額で1,151億円(同95%)、台数で1,553台(同121%)となった。
(3) サーバ機のOS別出荷状況
出荷状況をOS別にみるとUNIX系サーバは、金額で3,184億円(同106%)、台数で29,799台(同108%)となった。
NOSサーバは、金額で1,110億円(同142%)、台数で60,066台(同176%)となった。
独自OSサーバは、金額で2,532億円(同93%)、台数で25,446台(同91%)となった。
OS別の構成比を金額ベースでみると、UNIX系サーバが全体の45%、NOSサーバが16%となり、独自OSサーバが36%となった。 また、サーバ機をOS毎の価格帯別にみると次のようになった。
@ UNIX系サーバ
UNIX系サーバの300万円未満では、金額で266億円(同104%)、台数で10,313台(同102%)となった。
300万円〜1,000万円未満では、金額で1,124億円(同131%)、台数で13,070台(同120%)となった。
1,000万円〜4,000万円未満では、金額で1,383億円(同94%)、台数で5,738台(同92%)となった。
4,000万円以上では、金額で411億円(同97%)、台数で678台(同158%)となった。
A NOSサーバ
NOSサーバの300万円未満では、金額で824億円(同146%)、台数で55,744台(同178%)となった。
300万円〜1,000万円未満では、金額で227億円(同152%)、台数で3,723台(同164%)となった。
1,000万円〜4,000万円未満では、金額で59億円(同87%)、台数で599台(同 117%)となった。
なお、当協会で調査を実施している、「パーソナルコンピュータ」に含まれる「サーバ」と本調査により算出された「NOSサーバ」を含めた、「Network OSを搭載したサーバ」全体の平成9年度市場規模は、台数で141,061台(前年同期比150%)となった。
B 独自OSサーバ
独自OSサーバの300万円未満では、金額で163億円(同107%)、台数で6,901台(同117%)となった。
300万円〜1,000万円未満では、金額で900億円(同93%)、台数で13,876台(同86%)となった。
1,000万円〜4,000万円未満では、金額で730億円(同88%)、台数で3,794台(同76%)となった。
4,000万円以上では、金額で740億円(同94%)、台数で875台(同102%)となった。
(4) サーバ機以外の出荷状況
サーバ機以外のミッドレンジコンピュータの出荷状況は、金額で299億円(同67%)、台数で25,306台(同67%)となった。
300万円未満では、金額で271億円(同68%)、台数で24,973台(同67%)となった。
300万円〜1,000万円未満では、金額で28億円(同70%)、台数で333台(同53%)となった。
(5) 産業別出荷状況
平成9年度産業別出荷状況の金額ベース上位3業種をみると、1位「製造業」(構成比36%)、2位「サービス関係」(構成比21%)、3位「販売業」(構成比17%)となった。
ワークステーションの出荷状況
(1) 総出荷状況
平成9年度のワークステーション出荷状況は、金額で3,116億円(前年同期比 90%)、台数で132,191台(同93%)となった。
他のコンピュータへの需要分散、企業の投資抑制による影響が継続しているものの、製造業用途の根強い需要、ハイエンドクラスが前年を上回る伸長に支えられ、前年に近い規模を維持した。
(2) 金額クラス別出荷状況
出荷実績を金額クラス別に見ると、100万円未満では、金額で126億円(同105%)、台数で14,783台(同95%)となった。
100万円〜300万円未満では、金額で1,074億円(同76%)、台数で66,564台(同85%)となった。
300万円以上では、金額で1,916億円(同100%)、台数で50,844台(同106%)となった。
(3) 産業別出荷状況
平成9年度産業別出荷状況の金額ベース上位3業種をみると、1位「製造業」(構成比54%)、2位「サービス関係」(構成比21%)、3位「公共関係」 (構成比10%)となった。
平成10年度の見通しについて
平成10年度は、ミッドレンジコンピュータは、オープンシステムサーバの高伸長継続に支 えられ、金額で前年同期比104%、台数で同111%の着実な伸長が継続すると見込まれる。
ワ−クステ−ションは、エンジニアリング系を中心とした根強い需要とNTベースのワークステーションの浸透により金額で前年同期比97%、台数で105%と予測される。
資料
平成9年度ミッドレンジコンピュータ出荷状況
平成9年度上半期ミッドレンジコンピュータ出荷状況
平成9年度下半期ミッドレンジコンピュータ出荷状況
平成9年度ワークステーション出荷状況
平成9年度上半期ワークステーション出荷状況
平成9年度下半期ワークステーション出荷状況
平成9年度ミッドレンジコンピュータ産業別・出荷台数・金額(推定)
平成9年度上半期ミッドレンジコンピュータ産業別・出荷台数・金額(推定)
平成9年度下半期ミッドレンジコンピュータ産業別・出荷台数・金額(推定)
平成9年度ワークステーション産業別・出荷台数・金額(推定)
平成9年度上半期ワークステーション産業別・出荷台数・金額(推定)
平成9年度下半期ワークステーション産業別・出荷台数・金額(推定)
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