緊急地震速報実証試験とIT自動防災システム
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2009年10月6日

緊急地震速報

《 JEITA宣言 》

【 活動のアピール 】
活動の理念
JEITAは、緊急地震速報の利活用に際し、関連する機器及びシステムの信頼性を確保することにより、国民の安全・安心への業界における社会貢献を目的として実施されるものである。
活動の目的
緊急地震速報は、従来にはない全く新しい種類の情報であることを深く認識し、この情報を活用して、すべての人々の人命や財産を守るために、気象庁はじめ関係団体業界が連携して、わが国における地震災害を軽減するシステムを定着させるための先駆的役割を果たす。また、一般の人々が緊急地震速報の特性を正しく理解し、活用するための普及・啓発活動を推進すると共に、安心して使用していただける緊急地震速報の専用受信機器・配信システムなどの技術基準を整備し、業界の健全な発展と、人々の防災に貢献する。
JEITA緊急地震速報実証試験の実施と成果
気象庁の指導に基づく緊急地震速報の実施運用と専用受信機器、配信システムなどの雛形の製造援助
防災モデルハウスの開発と公開・普及の展開
緊急地震速報はわが国独自の文化
地震国日本だからの発想
地道な発展と環境づくり
日本から世界への発信
安全・防災に対する自己責任/自己防衛
日常生活での訓練・習慣・教育
児童期からの習慣づけ
緊急地震速報の活用と人命・資産の確保
情報活用の有効性・信頼性
人間関係の協調性
活用JEITAガイドラインの啓発
メーカ責任の自覚と業界の健全育成
ガイドライン認定の明示と一般への告示
一般の人々への正しい情報の提供
(機器の扱い方、緊急地震速報の特性、日常の訓練など)
関連する企業ビジネスのモデルを明確化
ユーザニーズの対応と新規活用
社会生活の貢献と新モラルの構築
メーカ・許可事業者の責任体制の基準化
以上のことをJEITA宣言する。
緊急地震速報活用JEITA宣言
==活動の成果と今後の展望==
 関東大震災から86年、阪神淡路大震災からも14年の歳月が流れ、被災者の記憶は今でも生々しく残っています。また、新潟県中越地震、能登半島地震など引き続き大きな地震が頻発し、多くの被災者が、現在も避難所生活を余儀なくされているのが現実です。
 そのような中で、社団法人電子情報技術産業協会(JEITA)が中心となり推進してきた「緊急地震速報の利活用に関する実証的調査・検証」は、全国の地震観測網のデータを迅速に処理し、揺れる前に地震を知らせる「緊急地震速報」を有効活用することで、国民の安全・安心を享受する社会を実現し、広く国内全体の周知に大きく貢献したプロジェクトです。
 さらにJEITAでは、大規模な地震時の一般住宅での火災などによる死傷者・損害を最小限に食い止めることを目的にした「緊急地震速報活用・家庭内制御ネットワーク向け自動防災システム」のプロトタイプを開発し、多くの分野からの協力・支援を得て、様々な利活用と合わせて全国的な実証試験を進め、多くの成果と普及への牽引的役割を果たすことが出来ました。
 具体的にはJEITAは、気象庁が2004年に開発した緊急地震速報の活用方法評価「実証試験」に協力し、関連民間企業に協力を呼びかけて、2005年4月から東京、大阪3拠点約300戸の家庭に「緊急地震速報」を配信、システム・機器の有用性の検証、ハード・ソフト面の課題等の抽出を行い、各社の機器およびシステムの高度化に寄与することとなりました。
 2005年12月からは、新たな参加機関の協力も得て第二次実証試験を実施し、2006年には全国1000ヶ所以上の家庭・オフィス、さらに学校・工場等への配信を行い、国内最大規模の利活用実証試験を推進し普及への大きな橋頭堡を築くことが出来ました。
 気象庁の緊急地震速報の実運用が2007年10月から開始したのに伴い、JEITAの実証試験は多くの資産と成果を残して終了しました。
 その後、機器・システムの発展とともに、これらを健全に利活用できることがますます求められ、メーカが提供する製品のガイドライン整備をきめ細かに行う必要があるため、JEITAは緊急地震速報利用端末装置等の基準に関するガイドラインを制定し、蓄積した資産と成果及び関連する情報の共有化からの的確な情報発信の推進、さまざまな業種が融合し、緊急地震速報の普及に向けて新展開を推進することとしました。
 さらに、テレビ/ラジオ/携帯電話等による伝達が開始することにより、わが国固有の危機管理文化の誕生は、新たな展開に踏み出す状況になっています。
 このような背景をもとに、緊急地震速報活用に対するJEITA宣言を次の通り行います。
JEITA宣言
わが国は、いつでもどこでも地震災害が起こる国土であることを、忘れてはいけません。
地震災害は非常に怖いものであることを、日常から充分に認識する必要があります。
地震災害は他人ごとではなく、自分自身を守ることは個々の努めであり、だれかができることではなく、自分しかできないことです。心のスイッチを切り替えて、自助/警戒心を養うことが大切で、児童期からの日常的な教育、モラルの徹底が必要です。
わが国が取り組んでいる緊急地震速報の利活用は、最先端の情報活用による人間関係の協調性を有するものであり、地震災害対策として徹底をはかることが重要であります。
@ 「緊急地震速報」は全ての人々にとって、経験したことのない全く新しい種類の情報です。
速報を聞いた時に、落ち着いた行動をすぐにとらねば役に立ちません。
いつ起こるかわかりません。だけど、速報を聞いた時には、地震はすでに起こっています。
繰り返し発表され、最初の精度はあまり良くないが、時間とともに精度が良くなります。
間に合わない、あるいは誤報であるという可能性があります。
だけど、正しく使えば人命を救うことに役立ちます。
日ごろからの準備と訓練による慣れが必要です。また、ご近所との協力が重要です。
気象庁の許可を得た事業者は、地点ごとのきめ細かな予測を発表することが出来ます。
上記「緊急地震速報」の意味を正しく理解して活用してください。
そのための広報活動を推進します。
A 「緊急地震速報」を提供する配信事業者、受信端末を提供する予報業務許可事業者または端末事業者、ならびにシステムインテグレータなど、この情報に関係する全ての事業者は、人々の人命を左右する情報を扱っているという自覚と責任を持ってシステムならびに機器を提供いたします。
JEITAとして、システムの全体ならびに個別機器についてのガイドラインを制定し、各事業者に、これを遵守していただくことを強く要請いたします。
B 「緊急地震速報」はその情報の性質上、悪意による偽情報が流れると社会に混乱を引き起こします。また、粗悪な受信機器、配信システムなどによって同様の偽・誤情報が流れないようにしなければなりません。同時に、配信システムは一気に多数の受信端末に地震情報を配信しなければ成らないという宿命を持っています。このような技術的課題の解決と開発を今後も続けていく必要があります。
JEITAは、課題解決のための技術開発と普及に尽力するとともに、粗悪な受信機器、配信システムの排除に努めます。
C 「緊急地震速報」は現在も改良を続けられている発展途上の情報です。更に進化し続けるITを活用するなどして、これからもどんどん改良され、より役に立てていただける情報へと進化を続けなければなりません。
本速報に関係する事業者はこれらのことを前提として、進化への対応を積極的に取り組みます。
JEITAは、これらの技術革新・開発への支援を行うとともに、気象庁など関係機関との連携を深め、産業界の取りまとめ役を担います。
JEITA 社団法人 電子情報技術産業協会 一般社団法人電子情報技術産業協会
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TEL : 03-5218-1058  FAX : 03-5218-1077  E-mail : spp1@jeita.or.jp
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