<組込み系ソフトウェア・ワークショップ2017:資料室> IoT時代のソフトウェア開発 〜IoT開発と上流モデリング〜
| ■ ワークショップの紹介 ■
JEITA の組込みソフトウェア・ワークショップも、おかげさまで好評のうちに今年で11年目を迎えました。 組込み系開発では、大規模化、短納期化、複雑化、そして複数機種並行開発の波が来ています。さらに最近では各種のIoTデバイスとITシステムが縦横無尽につながる世界になり、新しいIoTビジネスが展開されています。一方でIoTのソフトウェア開発では不確定要素が増大し、セキュリティやセーフティ、デバイス障害などの課題で溢れています。このような中でアーキテクチャ設計や要求分析、企画立案の上流工程でのモデリング、多種多様なモノとの擦り合わせ開発がIoT開発のキモとなってきています。 今回のワークショップではIoTの定義から始め、その特徴を掴み、課題を洗い出すことを行いました。特に上流工程におけるIoT時代のモデリングや多種多様なモノとの擦り合わせ開発をテーマにして、活発な議論を行いました。最初の芝浦工業大学の中島毅教授の基調講演ではIoTを俯瞰し、その課題を見つめ、解決を探っていきました。東芝インフラシステムズの近藤浩一氏とコマツ(小松製作所)の神田俊彦氏の事例講演ではIoT開発の実際を見て課題を共有し、施策を紹介されました。最後の全員参加型ワークショップでは参加者とコメンテータの活発な議論を通じて、参加者がIoT開発の課題とその解決のキモを掴めましたと思います。 出席者全員が参加して一つのテーマを議論する今年の「全員参加109人ワークショップ」では、講演の熱気を引き継ぎ、司会進行役からの設問に対して全員が自分の意見を3色の色紙を挙げて表明し、近くの机に居合わせた人達がチームとなって一斉に会場全体で議論している様子は、今年も参加者の意欲と意識の高さを感じるワークショップそのものでした。当日は、70名近い方々の参加となり、組込みソフトウェア関係者の意見交換・情報交換の場として継続していく重要性を感じつつ、今回のワークショップを終えました。
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