JEITA

<組込み系ソフトウェア・ワークショップ2017:資料室>
IoT時代のソフトウェア開発
〜IoT開発と上流モデリング〜

■ 講演の概要 ■
講演者と会場の様子
講演者と会場の様子

講演

開会の挨拶: ワークショップ2017の狙いと課題認識
基調講演:IoTをソフトウェアエンジニアリングする:品質の作り込みと評価
事例講演1: 社会インフラ分野でのIoT取り組みと課題 〜保守高度化などを例に〜
事例講演2: 建設機械の遠隔管理システム
各講演の資料はプログラムのページにあります。


1. 開会の挨拶:ワークショップ2017の狙いと課題認識
 JEITA ソフトウェア事業基盤専門員会の活動状況が報告された。この委員会の最初の課題認識である擦り合わせ開発をベースに、これまでに品質向上、開発スピードアップ、アーキテクトの育成、モデリングの各テーマについて活動してきたことが報告された。今回のワークショップでは、IoT時代のソフトウェア開発とそれを成功させるための上流モデリングについて探っていくことが示された。
五味氏
JEITAソフトウェア事業基盤専門委員会委員長 五味氏(OKI)



2. 基調講演:IoTをソフトウェアエンジニアリングする:品質の作り込みと評価
 芝浦工業大学の中島教授による基調講演がなされた。基調講演ではこのワークショップのテーマであるIoTとその特徴が紹介された。特徴として多様な応用と多様なデバイス・リソース制約、超大規模・動的ネットワーク、状況認識依存、脆弱性とその影響が挙げられた。さらにIoTの具体例でその課題が紹介された。課題として測定のギャップ、機械学習の使いどころ、集中(クラウド)と分散(エッジ)が説明された。次にソフトウェア工学におけるIoTの問題として特に要求定義と設計・実装について紹介があった。その中でSQuaREの話がなされた。最後にIoTの将来動向についてフレームワークから人材育成まで紹介された。
中島氏
芝浦工業大学 中島教授



3. 事例講演1:社会インフラ分野でのIoT取り組みと課題 〜保守高度化などを例に〜
 IoTの事例講演として東芝インフラシステムズの近藤氏による講演がなされた。IoT関連研究開発基盤としての川崎スマートコミュニティセンタ(SCC)の中で導入されているスマートBEMSが紹介された。この中でビッグデータ分析の事例として、社員食堂の来客者数予測や訪問フロアなどの分析の紹介があった。またビルメンテナンスで温度や画像、昇降機などの各種センシングの事例が報告された。その他の取り組みとして、ビル設備点検支援サービスとしての知能ロボットの紹介があった。
近藤氏
東芝インフラシステムズ 近藤氏



4. 事例講演2:建設機械の遠隔管理システム
 IoTの事例講演としてコマツの神田氏による講演がなされた。世界の重機を遠隔監視するKOMTRAXについての事例が紹介された。KOMTRAXでは車両がどこでどのくらい稼働しどのように使われ、メンテナンスが必要かなど、遠隔地からわかる。KOMTRAXのシステム概要や世界中のKOMTRAX網、省燃費支援レポートなどが紹介された。またコマツのブランドマネージメントや商品戦略なども紹介された。
神田氏
コマツ 神田氏



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