国内経済は、2020年に向けたインフラ投資やセキュリティ対応強化、大企業を中心とした好業績などで需要拡大の兆しが見えている。今後は、IoTの進展によるビッグデータの高速処理・解析,人工知能(AI)を取り込んだ新たな価値創造の動きなど、サイバーフィジカルシステム社会への対応が求められている。これらの動きに対応したITプラットフォームの導入が期待できる。
このような市場環境において、下記の分野・領域においてサ−バ需要の拡大が見込まれる。
● | クラウドを活用したシステム・サ−ビスの拡大に対応するデータセンター構築・増強 |
● | IoTの浸透によるネットワーク接続デバイスやデータの増加など市場変化への対応 |
● | ビッグデータの高速解析や機械学習による新たな価値創造への取り組み |
● | 社会や市場からの要請による、高度なサイバーセキュリティへの対応 |
● | システム運用効率化に向けたサ−バ統合・仮想化からシステム統合への取り組み拡大 |
● | 企業内ユーザー部門での利用拡大に伴う新たなサーバの導入 |
● | 働き方改革に伴う、業務自動化(RPA)などのITを活用した企業の生産性向上に向けた取り組み (注)RPA: Robotic Process Automation ロボットによる業務自動化 |
サーバ市場は、国内の企業ユーザーにおける効率投資追求による投資抑制や、サーバ統合・仮想化のさらなる進展の影響で減速となったが、今後は、上記領域のプラス要因の浸透と、データセンターへの集中投資などにより、需要確保が期待できる。
IAサ−バは、幅広い用途で今後も需要の中心となることが見込まれるが、市場環境や技術動向によっては、需要に影響を与えることも想定される。UNIXサ−バは、企業の基幹システムを担う需要はあるが、IAサ−バへの需要分散等もあり、減少が予想される。メインフレームは、高度の信頼性を要求される社会インフラシステムの中核で、今後も一定の需要が見込まれる。
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