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ITプラットフォーム市場動向および2022年度サーバ出荷実績

2023年6月30日
一般社団法人 電子情報技術産業協会
ITプラットフォーム事業委員会



 一般社団法人電子情技術産業協会(JEITA)のITプラットフォーム事業委員会は、本日、2022年度(2022年4月〜2023年3月)のわが国におけるサーバの出荷実績を発表しました。

 需要の中心であるIAサーバは、台数・金額ともに前年を上回りました。特に金額は大幅に上回り、サーバ全体の需要を牽引しました。UNIXサーバは、台数は前年を下回りましたが、金額は前年並みを維持しました。メインフレームコンピュータは、台数は前年を上回りましたが、金額は下回りました。

 IAサーバの2022年度出荷は、台数223,996台(前年度比102%)、金額2,029億円(同120%)となりました。上半期は台数106,990台(前年同期比96%)、金額911億円(同111%)、下半期は台数117,006台(同107%)、金額1,118億円(同129%)となりました。

 UNIXサーバの2022年度出荷は、台数1,658台(前年度比74%)、金額231億円(同100%)となりました。上半期は台数803台(前年同期比70%)、金額100億円(同103%)、下半期は台数855台(同77%)、金額131億円(同98%)となりました。

 メインフレームコンピュータの2022年度出荷は、台数141台(前年度比108%)、金額266億円(同90%)となりました。上半期は台数72台(前年同期比100%)、金額135億円(同95%)、下半期は台数69台(同117%)、金額131億円(同85%)となりました。

 世界的な半導体不足やサプライチェーンの乱れも収まり、サーバ出荷実績も回復基調となりました。今後の見通しとしては、半導体供給状況の改善が進み、供給面での影響が解消しつつあります。また、需要面においても、企業活動におけるテレワークの推進や電子帳簿保存への対応、行政のデジタル化など、ITシステムを活用した取り組みが進むことが想定されます。さらに、IoTの進展によるビッグデータの高速処理・解析、人工知能(AI)を取り込んだ生産性向上や価値創造の動きなど、Society 5.0(超スマート社会)への変革が進みつつあります。

 これらの動きに対応した下記の分野・領域において、ITプラットフォームの更なる需要が期待できます。

ビッグデータの高速解析や人工知能(AI)による新たな価値創造への取り組み
5Gなど通信インフラの整備やIoTデバイスの浸透に伴うデータ量の増加など市場変化への対応
クラウドを活用したシステム・サービスの拡大に対応するデータセンター構築・増強
社会や市場からの要請による、高度なサイバーセキュリティへの対応
企業内ユーザ部門での利用拡大に伴う新たなサーバの導入
システム運用効率化に向けたサーバ統合・仮想化からシステム統合への取り組み拡大
業務自動化(RPA)などのITを活用した企業の生産性向上に向けた取り組み
 (注)RPA: Robotic Process Automation ロボットによる業務自動化

 サーバ市場は、2021年度は落ち込みが見られましたが、2022年度は回復基調となりました。前記領域のプラス要因の浸透と、データセンターへの投資などにより、今後も継続的な需要が期待できます。

 IAサーバは、より高機能なサーバシステムが求められ、幅広い用途で今後も需要の中心となることが見込まれます。UNIXサーバは、IAサーバへの分散等もありますが、企業の基幹システムを担う需要もあり、一定の需要が見込まれます。メインフレームコンピュータは、高度の信頼性を要求される社会インフラシステムの中核で、今後も一定の需要が見込まれます。

■ 2022年度総出荷
■ 2022年度 上半期・下半期総出荷
■ 2022年度 第4四半期
■【価格帯別】出荷台数・金額(2021年度)


【本件に関する企業/団体からのお問い合わせ先】
一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)事業戦略本部 事業推進部
E-mail:itt3@jeita.or.jp


【本件に関する報道関係者からのお問い合わせ先】
一般社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA)経営企画本部 ブランドコミュニケーション部
 E-mail:press@jeita.or.jp





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