刊行物・文書 Work

災害時における医療機器の安全利用に関する調査報告書の発行について

刊行物​
2025/04/08

一般社団法人電子情報技術産業協会

ヘルスケアインダストリ部会

ME産業戦略専門員会

極限環境医療機器等に関するワーキンググループ


 災害時における、医療機器の安定供給については数多くの取り組みや制度設計がなされております。一方で、安全利用に関する提言等は乏しいのが実情です。
 特に、在宅にて人工呼吸器等を必要とする医療的ケア児に代表される、災害時に自ら避難することが困難な「要配慮者」や「避難行動要支援者」において、電源や通信といったライフラインの途絶は、生命維持管理において極めて重要な関心事です。


 現在、厚労省から在宅人工呼吸器使用患者非常用電源整備事業として、蓄電池の補助事業が実施されておりますが、市販されている可搬可能なポータブル電源と医療機器の接続において、その安全性や利用において、評価し報告された取り組みは確認されていません。また、ポータブル電源においては一般消費者の方が独自に選択・入手可能な物であり、医療機器との接続は、本来規制されるものであります。


 こうした状況を踏まえ、自然災害の多い本邦において、有事の際の備えとしてのポータブル電源や非常時における通信インフラの利用について実態把握を行う事を目的に、当協会ヘルスケアインダストリ部会では、極限環境医療機器等に関するワーキングを設置し、実証試験と検討を進めて参りました。


 この度、「災害時における医療機器の安全利用に関する調査報告書」の作成が完了し、公開の運びとなりました。

 今後、当協会会員各社は一般消費者ならびに医療機関や関連企業等に、災害時における限定的なポータブル電源と医療機器との接続条件や、人工衛星を用いた医療情報通信に関する情報を正しく提供し、本報告書を元に安全で適切な使用方法の啓発に努めていく所存です。


災害時における医療機器の安全利用に関する調査報告書
(2024年度版)
PDF 2,786KB

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