Part3事例 ソリューション:サーバ仮想化 基幹業務系サーバの統合による環境負荷の大幅削減

ITシステム開発・ソリューションを提供するA社は、事業体の統合再編成をきっかけに、社内のサーバ数を半減させるプロジェクトを開始した。基幹業務系において対象となった339台のサーバは、仮想化による統合を行うことで、現在では181台にその数を減らしている。サーバ新規導入抑制の効果も加味すると、その効果は290台分、CO2排出量に換算して年間576トンの環境負荷削減と試算されている。

既存サーバ数の削減と新規導入の抑制

仮想化によるサーバ統合は、既存のサーバ数を大きく削減するとともに、新たなプロジェクトの立ち上げに伴うサーバの新規導入の抑制にもつながった。その効果はサーバ290台分に相当すると試算されている。

CO2 576トン相当の環境負荷削減

サーバ290台の消費電力は、年間で約160万kWh。電気料金にすると2,200万円のコストダウン、CO2排出量換算では576トン相当の環境負荷削減が行われたことになる。

標準化による基幹業務の効率化

サーバ統合により、それまでプロジェクトごとにバラバラだったサーバの運用体制が標準化された。これにより、他プロジェクトと類似の機能を何度も再設計する必要がなくなり、業務が大幅に効率化した。

システム構成図

システム構成図

仮想化によって実現した大幅なサーバ削減

2004年、ITシステム開発・ソリューションを提供するA社は、事業体の統合再編成に合わせて、社内のプラットフォーム環境を再整備するプロジェクトをスタートした。従来は、社内の事業体がそれぞれ独自にIT部門を持ち、サーバもそれぞれ独自の体制で運用されていたが、再編成に合わせて、物理的なサーバ数の削減とシステム運用業務の効率化を行うことになった。

同プロジェクトでは、基幹業務系のアプリケーションプラットフォームにおいて、339台のサーバを対象に仮想化による統合が行われることとなった。当時はまだ、仮想化技術は一般的なものではなかったが、基本構想の設計からパイロット運用までをわずか一年余りの短期間で行い、2006年4月から正式運用が開始された。

仮想化による統合のメリットとして、第一にサーバ数の削減が挙げられる。新規プロジェクト立ち上げの際に物理的なサーバ調達を行う場合、後からリソースが不足する場合を想定して、どうしても多めに購入してしまいがちになる。これに対し、仮想サーバでは、必要に応じて柔軟にリソースを割り当てていくことが可能なため、基本的にハードを購入しすぎることはない。同社では、従来の方法で調達を行っていた場合と比べて、仮想化により290台分以上のサーバが削減できたと試算している。環境負荷削減効果は、CO2排出量に換算すると年間576トン以上となる。

環境負荷削減効果

環境負荷削減効果

基幹業務の効率化

基幹業務の効率化

サーバの仮想化による業務効率化

サーバ仮想化のメリットは、コスト面、環境面だけではない。プロジェクト開始時に、新規にサーバを調達する期間が不要になっただけではなく、環境整備においても大幅な工数削減が可能になったのだ。各プロジェクトに共通する機能であっても、個別に設計を行っていたのだが、仮想化に合わせて標準化された業務環境では、設計の二度手間が解消され、開発側はプログラミングなどの業務に専念できることになる。

これらの結果を受け、A社では、事務系サーバなどを含め、仮想化の全社的適用を検討している。

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この内容は2009年3月現在のものです。