情報配線システム 専門用語解説集(第3版)


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アクセスフロア access floor
完全に取り外し可能で、また交換可能な床面パネルからなるフロアシステムであり、これらの床面パネルは、下側からアクセスできるように調整可能なペデスタル(支柱)又は梁(又はその両方)で保持されている。[EIA/TIA-569]

能動装置 active device
HUBやルータなどのように、動作させるために電源が必要な機器

接着ラベル adhesive label
ケーブルに貼る行き先表示ラベルで、剥がれたりしないようにラベル裏面に糊が着いたラベル。

外来漏話 alien Crosstalk
多対ケーブルにおいて、他のユニットから受けるクロストークのことをいう。

応用システム特定機器 application specific equipment
イーサネットなどの応用システムで使用されるHUB、ルータなどの機器のことをいう。

応用システム application
イーサネット、FDDIなど配線システムを使用するネットワークの種類。

減衰量 attenuation
ある電気信号がケーブルを伝わることによって減衰する量

減衰対漏話比 attenuation to Crosstalk( loss) Ratio (ACR)
ある伝送系をとおして信号を伝送すると、信号はその系の特性に基づく影響を受ける。減衰対漏話比は、その影響度合を表す情報配線システムの性能である。すなわち、信号は周波数が高くなると低い周波数よりも減衰量が大きくなり、また周波数が高くなると他の対からの漏話が大きくなる。ACRは同図に示すようにある周波数での信号減衰量と近端漏話減衰量との比をいう。この値が大きいほどよい特性である。
切離し用アウトレット auxiliary disconnect outlet
テナント等で情報配線を用いるときに、バックボーンとテナントを切り離すアウトレット[EIA/TIA-570]



   

幹線 backbone
支線を束ねた主要な線。ビル配線システムのフロア間を接続する縦幹線や、キャンパスネットワークを接続する光ケーブルなどのこと。

幹線配線backbone cabling
ビル内の情報配線で、通信クローゼット(TC)と機械室とを物理的/電気的に接続する配線である。また、ビル間の配線も幹線配線という。

幹線接地導体 backbone bonding conductor
ビルの通信接地幹線に接続する金属の導体で、ビルの通信接地幹線から最も遠いフロア通信接地母線までの区間に敷設した導体をいう。 [EIA/TIA-606]

幹線ケーブル backbone cable (backbone)
支線を束ねた主要な線。ビル配線システムのフロア間を接続する縦幹線や、キャンパスネットワークを接続する光ケーブルなどのこと。

平衡ケーブル balanced cable
一つ以上の対称形のケーブル要素[よ(撚)り対線又はカッド]から構成される銅ケーブル。

バンドマーク band marking
複数の対よりケーブルにおいて,その導体をそれぞれ識別するためのカラーコードのこと。導線の絶縁物に色帯やしま(縞)状に指定色を付けることになっている。(青,橙,緑,茶,灰など)

隔壁(強電と弱電の) barriers
屋内強電流電線と屋内電線を郵政省令で定める離隔距離未満で設置するときに用いる。
屋内強電流電線が300V以下の場合は,絶縁性の隔壁を設ける。
高圧の強電流ケーブルの場合は,耐火性のある堅牢な隔壁を設ける。(有線電気通信設備令施行規則第18条)[ANSI/TIA/EIA-569]

基本リンク basic link
TSB-67に規定されている配線の定義。(類語:チャネル、パーマネントリンク)
基本リンクは、水平配線のワークステーション側(下図のパッチパネル)から始まって、以下のセグメントから構成される。
@試験器からワークエリアの通信アウトレットに至る試験器添付のテストコード(試験器のジャックとかん合するプラグは含まない)
Aワークエリアの通信アウトレットから配線盤に至る水平配線
B配線盤から試験器に至る試験器添付のテストコード(試験器のジャックとかん合するプラグは含まない)
差込型光ファイバコネクタ bayonet fiber optic connector(BFOC)
差込式の光ファイバコネクタのこと。(例:STコネクタ)

ブランクセル(孔なし) blank cell
中空構造の金属またはコンクリート製のフロアユニットの中空部分。但し、工場で製造した部品を除く。[ANSI/TIA/EIA-569]

ボンディング bonding
電気的回線の接続を保護する導電性の経路を形成する金属製の恒久的な結合部分。[EIA/TIA-569]

両端 both ends
配線セグメントの両端。

ブリッジタップ bridged tap
ブリッジタップは,同一ケーブル上で対を並列接続する装置をいう。規格では,ブリッジタップを設けることは,システム性能が確保できないので認めていない。
また,配線管理上においても問題が発生する恐れがある。この点については,「商用ビルの通信配線基盤の管理規格 (TIA/EIA-606)」に示されている。

放送サービス broadcast services
TV放送(衛星放送を含む)、ラジオ放送などのこと

ビル内幹線ケーブル building backbone cable
ビル内配線盤とフロア配線盤とを接続するケーブル。ビル内幹線ケーブルは,同一ビル内のフロア配線盤同士の接続に使用することができる。ビル内幹線ケーブルは,変換点を含んではならない。また幹線銅ケーブルの場合は,接続を含んではならない。

ビル内幹線配線サブシステム building backbone cabling subsystem
ビル内幹線配線サブシステムは,ビル内配線盤からフロア配線盤までの接続をいい,構内幹線ケーブル,構内配線盤および構内配線盤におけるクロスコネクト,フロア配線盤におけるビル内幹線ケーブルの成端が含まれる。

ビル内配線盤 building distributor(BD)
ビル内幹線ケーブルと構内幹線ケーブルとを接続する配線盤。

ビル内引き込み設備 building entrance facility(BEF)
ビル内への通信ケーブルの入り口として,必要な全ての機械的サービスおよび電気的なサービスを提供し,関連規則に適合する設備。

バス bus
網のトポロジの一つで「線状」とも呼ばれる。
バス以外のトポロジとして、リング(環状)、ツリー(木状)、スター(星状)及びメッシュ(編目状)トポロジがある。バ ス形トポロジの例としてCSMA/CD方式LANがある。



   

ケーブル報告書 cable report
通信配線盤の内容を記録した文書をいう。
記録される内容は、ケーブル識別子、成端位置、スペース、ケーブルの種類、ケーブル長、接続機器名などである。報告書にはケーブル報告書のほかにユーザマスタ報告書及び配線経路報告書がある。ユーザマスタ報告書には、ユーザ名、ケーブル、成端および接続機器の全般情報が記録される。配線経路報告書には配線経路識別子、ケーブル長、通線率、最大通線率、荷重、最大荷重スペース名、ケーブル識別子および図面番号が記録される。

ケーブルトレイ cable tray
多数のケーブル、配線材を敷設しているダクトまたは配線通路の機能がある構造物をいう。
一般的にケーブルラックということもある。ケーブルトレイには、「コ」の字形のものと梯子状のものとがある。通常天井の下に沿ってつり下げた状態で取り付けされる。梯子の形のものはラダーケーブルトレイということもある。

配線サブシステム cabling subsystem
情報配線システムを構成する要素をいう。
配線サブシステムには構内幹線サブシステム、ビル内幹線サブシステムおよび水平配線サブシステムがある。

構内幹線配線サブシステム campus backbone cabling subsystem
構内配線盤から別のビルに配置されているビル内配線盤までの配線をいう。
ビル内幹線配線サブシステムは、構内幹線ケーブル、構内配線盤及びビル内配線盤における構内幹線ケーブルの成端および構内配線盤におけるクロスコネクトを含む。

構内配線盤 campus distributer(CD)
構内幹線ケーブルを放射状に接続する配線盤。

カンチレバブラケット cantilever bracket
照明器具や配線器具などを壁や柱に取り付けるための金具のこと。

天井配線 ceiling feeder
天井の空間を使ってケーブルを配線すること。

天井配線経路 ceiling pathway
天井の空間を使ってケーブルを配線する経路のこと。
[ANSI/TIA/EIA-569-A]

天井取付け ceiling-mounted
通信アウトレットの取付け方法を識別するときに用いる。
天井取付け用通信アウトレットの他に、壁取付け用通信アウトレット、床取付け用通信アウトレットがある。

セルラフロア cellular floor
床の配線ダクトにケーブルを通す床配線方式で、電源ケーブルや通信ケーブルを配線するための既設ダクトを備えた金属製あるいはコンクリートの床のこと。
[ANSI/TIA/EIA-569-A]

チャネル channel
応用システムの2台の特定機器同士を接続する伝送路。
機器ケーブルおよび端末接続ケーブルはチャネルに含める。

溝形ケーブルトレイ channel cable tray
「コ」の字型をしたケーブルトレイのこと。

コモンモード common mode
平衡回路に印加される同一基準点から測った2つの信号の瞬時代数平均のこと。

コモンモード減衰量 common mode attenuation
ツイストペアケーブルの二つの導体に同相で伝搬する信号の減衰量をいう。
ANSI/TIA/EIA568-A(1995年翻訳版)では、水平150ΩSTP-Aケーブルの伝送要求として規定されている が、JIS X 5150(1996年版)では本規定はない。

同相モード除去(比) Common Mode Rejection (Ratio) (CMRR)
より対線では差動信号が伝搬することで通信を行うため、同相成分は不要な信号である。必要に応じて、機器等で同相信号の除去を行うが、同相信号が除去された後の、差動信号と同相信号の比(差動信号/同相信号)を同相モード除去比といい、機器の性能を表すパラメータとして用いられる。

管路 conduit
機器室から部屋間、あるいは互いに離れた部屋間にケーブルを通線する際、ケーブルの保護、並びに通線作業を容易にすること等を目的として、天井裏、床下または壁等に設置する金属製または合成樹脂製の管。

集合管路 conduit bank
ある1つの場所に多数の管路が結合され敷設している管路全体またはその状態をいう。配線ケーブルの条数が多い場所では、大口径と小口径の管路を組み合わせて用いたりする。しかしビルの構造上、小口径の管路を複数用いることが多い。マンホール、ビル入口やその壁に設置しているのが一般的である。[TIA/EIA-606]

局線受入管路 conduit home run
電話局から機械室に通ずる管路で、電話局からの配線を機械室に受け入れる通路。[TIA/EIA-606]

管路長 conduit run
ある場所と他の場所との間に敷設した電線管または一連の管路で構成した通信配線の通路をいい、一般的にその通路の長さをいうことが多い。[TIA/EIA-606]

管路スリーブ conduit sleeve
壁や床を貫通させて配線の管路を通す保護用のプラスチック等のチューブをいう。[TIA/EIA-606]

小管路材 conduit stub
床や壁の中から電線管や管路の終端を露出させている状態をいう。管路の終端を処理するためにブッシングまたはキャップ等の小物を用いる。[TIA/EIA-606]

接続器具 connecting hardware
ケーブルを機械的に成端する装置または部材で、これにはクロス・コネクト、通信アウトレット等がある。つまり、接続ハードウェアは、ケーブルの端をそのままにして放置しないようにするためのハードウェアである。

分岐点 consolidation point (CP)
水平配線の中で、異なる要素数のケーブル同士の接続等を行う接続点であり、フロア配線盤と通信アウトレットの間に設けられる。追加接続が可能なマルチユーザ通信アウトレットとは異なる。以下のような制限事項がある。
  ・分岐点ではクロスコネクションを使用してはならない。
  ・同一の水平配線における分岐点は1ヶ所以下とする。
  ・分岐点は受動的な接続器具だけを含む。

メタル系幹線 copper backbone
通信クローゼットを分岐点としてこれからワーク・エリアまでのケーブルを水平配線というのに対して、通信クローゼット間を接続するケーブルを幹線配線という。幹線配線は、アプリケーションによって光ファイバケーブルを用いる場合と銅ケーブルを用いる場合とがある。これを区別するため、後者の場合をメタル系幹線と規格で規定している。[TIA/EIA-606]

銅ケ−ブル copper cables
導体に銅を使用したケーブル。通信ケーブルでは、平衡ケーブル(より対ケーブル)、同軸ケーブル等の種類がある。

電磁結合ボンディング導線 coupled bonding conductor (CBC)
電磁誘導を利用して、通信ケーブルの電圧を一定に保つ接地導体である。ケーブルを覆うシールド線や、ケーブル内に内包される10AWG程度の導線のような形態がある。
CBCの機能を有効に働かせるために、通信接地幹線(TMGB)側と機器側(TER/TGR)でそれぞれ接地されなければならない。CBCは通信線の一部であり、接地線設備の一部ではない。機器からビル内通信用引き込み設備(TEF)の間のCBCを規定している機器もある。[TIA/EIA-607]

結合パワー係数 coupled power ratio (CPR)
ANSI/EIA/TIA-526-14Aで規定している係数である。これは、光源から光ファイバに光エネルギーを伝達するとき、光源のエネルギーと、光ファイバに実際に伝達されたエネルギーの比をいう。この係数を用いて、光源を、全モード励振状態と限定モード励振状態に分類できる。

クロスコネクト cross-connect
通信配線の成端とその管理をする装置で、端子盤でパッチコードまたはジャンパコードを用いて、配線の直接接続またはクロスコネクト接続を行う。規格では、直接接続またはクロスコネクト接続の内容を示してこれを規定している。クロスコネクトの設置場所によって、以下のような3つの名称を定義している。@主クロスコネクト、A中間クロスコネクト、B水平クロスコネクト。

クロスコネクト位置 cross-connect position
クロスコネクトする光ファイバパッチパネルまたはパンチダウンブロックの成端記録の記入項目の1つで、当該位置の回線がジャンパまたはジャンパコードによってどこへクロスコネクトされたかを示す必要関連情報をいう。必要関連情報とは、どの情報が必要かを規格で規定している。[EIA/TIA-606]

クロスコネクト報告書 cross-connect report
クロスコネクトの1次側と2次側のクロスコネクト位置を記録した報告書をいう。クロスコネクトにおけるケーブルの成端はその接続が半永久的であるため、これを記録することは情報配線システムを効率的に維持するために必須の事項である。しかし、クロスコネクトにおける接続切換は、その通信システムの運用に依存するため随時変更されていくものである。したがって、設置時の施工者はもちろんその後接続切換したときはそれを施設管理者に報告することを規格で勧告している。[EIA/TIA-606]

対交差 crossed pairs
対交差とは、対の2つの導体が端末のコネクタで異なった対の位置に接続された状態をいう。


   

直流ループ抵抗 DC loop resistance
直流信号に対する電気抵抗で、ケーブルペアの遠端を短絡し、ペアの近端側で測定した値をいう。

差動モード differential mode[IEEE802.3ab D1]
大地に対して大きさが等しく逆位相の信号を導体対に与え伝送する方式を差動モード伝送という。これに対して同位相の信号を導体対に与え伝送する方式を同相モード伝送という。

遅延時間差(伝搬遅延時間差) delay skew(propagation delay skew)
電気信号がケーブルを伝搬するのに要した時間を伝搬遅延といい、遅延時間差は最短のケーブルペアと他のケーブルペアとの差を表したものをいう。

責任分解点 demarcation point
2つのサービスの接続点で責任区分が明確に分解できる点をいう。
責任分解点とは電話局と宅内配線との間の接続点である。単一テナントのビルでは、責任分解点は顧客側の保安器から30.5cm(12in)以内に位置し、また保安器が不要な場合は、電話局の設備が顧客の宅内に入る地点から30.5cm(12in)以内に位置する。
複数のテナントが入るビルでは、責任分解点の位置選定に関して電話局は最小入口方式を用いることができる。電話局が最小入口方式を用いない場合、ビル所有者は責任分解点を決定しなければならない。ビル所有者は単一の責任分解点を決めるか、または各テナントの宅内で責任分解点を決めることができる。ビル所有者が各テナントの宅内に責任分解点を定める場合、その地点は配線がテナントの宅内に入る30.5cm(12in)を超えてはならない。[EIA/TIA-570]

導体径 diameter of conductor
ケーブル導体の直径をいう。

ダイヤメータテープ diameter tape
ケーブルの太さである直径を測定するための目盛りを刻んだテープをいう。[ANSI/TIA/EIA-568A]

差動近端漏話 differential near-end crosstalk [IEEE802.3ab D6]
差動モード接続した回線の近端漏話。これに対して同相モード接続した近端漏話がある。

方向性 directivity
測定チャネルに結合し測定された反射波に加わる信号である。方向性の測定は、1MHzから100MHzまでの帯域で反射減衰量が40dBよりも良い確度を持つフィルム又はチップ抵抗器を用いて試験インタフェースの各ツイストペアを終端して反射減衰量を測定することによって行う。

配線盤 distributor
ケーブルを接続するための部品(例えば、パッチパネル、パッチコード)の集まりをいう。

配線用セル distribution cell
ケーブルを布設するために床下または床内に設置したレースウェイをいう。
セル構造の床面システムにおける配線用セルとは、配線及びケーブルがワークステーションに引き込まれるセル構造の床面部分のことである。スチール製のセル構造のメンバーの長さは、電気通信用クローゼットから建物全体に直接布線されるフィーダーの長さである。[EIA/TIA-569]

ディストリビューションコード distribution cord
両端にモジュラプラグを取り付けたより線導体で作られたコードで交換可能なコードをいう。[TIA/EIA-570]

ディストリビュ−ションワイヤ distribution wire
単銅線で作られた恒久的な配線であり、しばしば壁面内で配線され、隠されている。 [TIA/EIA-570]

敷居(かまち) doorsill[TIA/EIA-569]
出入り口のドア等の下にある部屋の境界となる横木。[TIA/EIA-569]

集合ダクト duct bank
複数のダクトが束ねられて配置されたもの。ダクトとはa)ワイヤまたはケーブルのための囲まれたレースウェイ。b)通常、土またはコンクリートの中にあるワイヤまたはケーブルのための囲まれたレースウェイ。c)空気が流れる囲まれた場所。通常は建物内の空調システムの一部。[TIA/EIA-606]

2心SCコネクタ duplex SC connector
JIS C 5973で規定しているF04形式(単心)コネクタの2心形コネクタをいう。プッシュオン締結構造で操作性が良いという特長がある。SCの名称は、通称で、Single Fiber Connector、Subscriber connector、またはSimplex Connectorが語源であるといわれている。

ダイナミック確度 Dynamic Accuracy
確度とは、フィールド試験装置が表示した測定値と真の測定値との差である。この差はダイナミックに種々の確度パラメータ(雑音源)の影響により変動するのでダイナミック確度という。[EIA/TIA568A Addendum]

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