AI需要の急増に起因した世界的な半導体不足による
公共調達への影響に関する緊急声明
―価格・納期調整へのご理解とご協力のお願い―
公共調達への影響に関する緊急声明
―価格・納期調整へのご理解とご協力のお願い―
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- AI需要の急増に起因した世界的な半導体不足による公共調達への影響に関する緊急声明―価格・納期調整へのご理解とご協力のお願い―
2026年6月22日
一般社団法人 電子情報技術産業協会
ソリューションサービス事業委員会
ITサービス調達政策専門委員会
昨今の生成AIの急速な普及に伴うデータセンターや情報処理基盤への需要拡大を背景として、世界的に半導体関連部品の需給が極めて逼迫しております。これに起因して、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器をはじめとした各種IT機器において、調達価格の高騰および著しい納期の長期化が発生しており、従来の想定を超えた不確実な情勢が継続しております。
このような市場環境の中長期的な構造変化は、民間事業者個々の努力だけで対応できる範囲を超えつつあり、2027年度以降も継続することが見込まれる*ⅰため、発注者(官公庁・公的機関)の皆様におかれましては、市場環境のご理解と下記の価格および納期調整へのご協力をお願い申し上げます。
-
予定価格への最新の実勢価格の反映と、価格調整への柔軟な対応のお願い
AI需要の急増に起因した半導体関連部品(CPU、メモリ、SSD、HDD等)不足の深刻化により価格が上昇し、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器、PC等のIT機器全体の調達価格の高騰が継続しております。
直近政府より公表された「官公需における価格転嫁・取引適正化 加速化プラン」*ⅱにも示されているとおり、発注に当たって作成する予定価格へ最新の実勢価格の反映をお願いいたします。
また、契約期間中に予期せぬ急激な価格変動や為替影響が生じた場合には、柔軟な協議の場を設けていただきますようお願い申し上げます。 -
余裕を持った納期の設定と、納期変更へのご協力のお願い
上記のIT機器については調達価格の高騰だけではなく、半導体関連部品の供給逼迫していることから*ⅲ、発注から納品までに異例の長期間を要するケースが増加しております。そのため、調達計画の策定にあたっては、機器のリードタイムを十分に織り込んだ余裕のある納期の設定をお願いいたします。
また、事業者側の努力のみでは解消困難な世界的な供給制約が生じている場合には、事業者に対して一律のペナルティ(遅延損害金・指名停止等)を課すことなく、代替機器の検討、段階的な納入、スケジュールの見直し等を含め、納期調整について柔軟な協議の場を設けていただきますようお願い申し上げます。
本専門委員会は、政府情報システムのソリューションサービス事業分野における適正取引の確保に向けた本活動を通じて、政府の政策実現ならびに電子情報技術産業の発展、ひいては我が国経済の持続可能な発展の一助となるべく取り組んでまいります。
- ⅰ
米国の市場調査会社Gartnerが2026年4月8日に公表した予測によると
( https://www.gartner.com/en/newsroom/press-releases/2026-04-08-gartner-forecasts-worldwide-semiconductor-revenue-to-exceed-us-dollars-one-point-3-trillion-in-2026、)世界の半導体売上高は2026年に前年比で64%成長し、1.3兆ドルを超え過去20年間で最高の成長率となる見込みであること、特にメモリ価格が急騰しており2026年のDRAMとNANDフラッシュメモリの価格が前年比でそれぞれ2.25倍と3.34倍になり、価格が落ち着くのは2027年後半との予想が示されています。 - ⅱ2026年4月6日に公表された「官公需における価格転嫁・取引適正化 加速化プラン」
(https://www.cas.go.jp/jp/seisakukaigi/katsuryoku_kojyo/payrise/dai2/shiryo3.pdf)には、 令和8年度末までに 100%の実施を達成すべき措置として、下記5点が示されています。
① 発注に当たって作成する予定価格への最新の実勢価格の反映
② 低入札価格調査制度の導入を全ての対象契約で徹底
③ 契約期間中に発生した労務費、原材料費、エネルギーコスト等の上昇への対応
④ 組織内で利用する契約書ひな形へのコンテンツ版バイ・ドール条項の設定
⑤ 発注を行う際の分離・分割発注の実施の検討
- ⅲ 韓国のSK hynixは2025年10月の2025年第3四半期決算発表で
(https://news.skhynix.com/sk-hynix-announces-3q25-financial-results/)、2026年分のDRAMおよびNANDの全生産品について完売済であり、予想を上回る顧客需要に対応するため、生産能力の拡大に向けた投資を増加させることを公表しています。
また、米国のDellは2026年2月の決算発表で
(https://investors.delltechnologies.com/static-files/9e5d4126-0f17-4ceb-b26c-a2563b8bcbc9)、従来型サーバーの需要が供給を大きく上回っており、2027年度の見通しも需要が供給を上回り、価格の上昇だけでなく納期の長期化が起きていることを公表しています。