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IS-16-情端-4 磁気記憶装置に関する調査報告書
■ エグゼクティブサマリ ■1.2015年のHDD市場実績
2015年の全世界での固定磁気ディスク装置(HDD)総出荷台数は4億7,000万台(前年比17%減)であり,2014年に対して大幅な減少となった。
サイズ別での3.5型HDDの出荷台数は,2億100万台(前年比18%減),2.5型HDDは2億6,900万台(前年比16%減)となり,HDD出荷に占める2.5型の割合は57%であった。
需要動向を見ると3.5型ではデータセンターなどで使われているサーバー用HDDの需要が堅調であるもののデスクトップPC向けHDD需要の減少により,3.5型全体では昨年同様にマイナス成長が続いたと考えられる。
一方,2.5型では旧OS(WindowsXP)のサポート終了に伴うPC用途の下支えや,新型ゲーム機発売による特需があった2014年に対して,2015年は特に需要を後押しする要因がなく,大幅な減少となった。
2.2018年までのHDD市場動向
全世界のHDD総需要は,2016年以降も減少傾向が続く見通しとなった。2016年の出荷数量は4億3,300万台(前年比8%減),2018年には全世界の出荷台数が4億400万台(2015年以降で年平均4.9%減)という見通しである。2018年の3.5型HDDの需要は,1億7,500万台(2015年以降年平均4.6%減),一方,2.5型は2018年には2億2,900万台(2015年以降で年平均5.2%減)まで減少するという見通しとなった。
3.5型ではデータセンターなどで使われているサーバー用HDD市場の伸長は期待されるが,デスクトップPC自体の減少が続くと見込まれ,全体としては減少傾向と見通さ
れる。
2.5型では,今後ノートPCの需要そのものはほぼ横ばいが続くと見通されているものの,PCに搭載されるSSDの比率が増加傾向にあり,その結果,ノートPC市場からのHDD需要は引き続き減少してゆくと考えられる。また,外付HDDやゲームなどの市場の堅実な需要も期待できるが,全体としては減少傾向となると考えられる。