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IS-12-情端-3 入力装置に関する調査報告書

■ エグゼクティブサマリ ■
第Ⅰ部 イメージスキャナに関する調査
▪ 2011年の出荷実績
2011年のイメージスキャナの出荷実績は以下のとおりであった。

2011年のイメージスキャナの出荷実績は,台数では367万台(前年比4%増),金額では690億円(前年比1%減)と,台数は増加したものの金額は減少という結果となった。コンシューマ向けスキャナ(A3以下/50,000円以下のフラットベッド)が台数(2%減),金額(8%減)ともに減少し,主に業務で紙文書の電子化やOCRなどに使用される業務用スキャナ(A3以下/50,000円以下のフラットベッドを除く)が,台数(18%増),金額(3%増)と増加を示した。
▪ 2014年までの出荷見通し
2014年のイメージスキャナの出荷見通しは,以下のような集計結果となった。

2014年のイメージスキャナは,台数では392万台(2011年比7%増),金額では789億円(同14%増)という結果となった。
このうち業務用スキャナは,2011年と比べて台数で31%増,金額で21%増となる結果となった。
一方,コンシューマ向けスキャナは,2014年には2011年と比べて台数で6%減,金額で7%減との結果となった。

第Ⅱ部 OCR関連装置に関する調査
1.2011年の市場規模
2010年のOCR市場は,台数(本数)ベースで約38万6千台,金額ベースで約117億円となっており,前年比でそれぞれ約78%増,約24%減という結果になった。タイプ別では,伝票処理用OCR「デバイスタイプ」が台数ベースで約1%増の約14,200台,金額ベースで約34%減の約86億円となった。伝票処理用OCR「ソフトウェアタイプ」は本数ベースで約15%増の約3,000本,金額ベースで約17%増の約8億8千万円となっている。文書用OCR は,本数ベースでは約84%増の約37万本,金額ベースでは約53%増の約11億2千万円となった。ソリューションサービスは金額ベースで,19%増の約10億8千万円となった。
伝票処理用OCR「デバイスタイプ」は,台数は横ばいだが金額が大幅減となった。その原因は,2008年から続いていた特需による大量導入が一段落したことがあげられる。また,導入まで数年の検討段階を要するケースもあり、景気後退の影響が少し遅れて現れているとみる。伝票処理用OCR「ソフトウェアタイプ」は,台数金額とも増となった。また,文書用OCRは台数金額とも大幅増となった。比較的低価格の製品は導入まで期間を要しない点もあり,2009年まで景気後退の影響を受け市場の縮小が続いていたが,その反動も現れやすいとみられる。ソリューションサービスは金額ベースで増加している。その要因は,OCR応用製品の拡大によるものと窺える。
2.2013年までの見通し
2014年のOCR市場は,台数(本数)ベースで約68万台(2011年比13%減),金額ベースで約141億円(2011年比17%増)と見通した。タイプ別では,伝票処理用OCR「デバイスタイプ」は台数ベースで約14,100台,金額ベースで約101億円,伝票処理用OCR「ソフトウェアタイプ」は本数ベースで約4,400本,金額ベースで約10億2千万円,文書用OCR は本数ベースで約66万本,金額ベースで約6億円と見通した。
伝票処理用OCR「デバイスタイプ」は機能,性能,付加価値による優位性で低価格競争にならず市場は,2012年は金額ベースで17%増を予測する。2013年以降は,緩やかに増加で推移していくと見通した。伝票処理用OCR「ソフトウェアタイプ」については,ビジネス用途向けに機能強化,デバイスタイプの一部領域に進出。市場は金額ベースで,2011年に見られた特需傾向の反動もあり2012年は微減,その後,2013年以降は微増減を繰り返すと見通した。文書OCRは2012年以降,台数とは反比例で金額ベースについては,より一層の低価格化が予想され,大幅減少すると見通した。ソリューションサービスは2012年以降も著しく成長傾向にあり,2012年以降も約25億円の水準で推移するものと見通した。

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