地上デジタル放送 送信ネットワーク測定方法の制定について
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2005年7月13日、無線通信・放送システム事業委員会 放送システム専門委員会(山崎 滋主査・東芝)は
地上デジタル放送の「送信機測定方法」の改定と「送信ネットワーク測定方法」の制定をおこない、それぞれ
「地上デジタル放送 送信機測定方法ハンドブック(第2版)」と「地上デジタル放送 送信ネットワーク測定方法ハンドブック」として
発行いたしました。
◆ 事業への取り組み
◆ 2003年12月1日に関東・中京・近畿の3大都市圏で始まった地上デジタルテレビ放送は、以降順調に普及が進んでおり、2006年末までに全国の県庁所在地などの主要都市で放送を開始することを目指しております。 また、2011年7月24日には現在のアナログ放送を終了してデジタル放送に完全移行するべく、関係各方面での作業が継続して進められています。 「放送システム専門委員会」は、近年、この地上デジタルテレビ放送の送出・送信関係を中心に、ハードインフラ構築上のさまざまな技術的課題について検討しており、その成果をもとに、斯界に資する各種セミナーの実施や技術資料の刊行を行ってまいりました。
このたび刊行した地上デジタル放送の「送信機測定方法ハンドブック第2版」は、わが国のOFDM方式(ISDB-T)による地上デジタル放送の送信機や放送波中継装置、
STL/TTL装置に関する装置そのものの性能測定方法について記述したものです。 また、「送信ネットワーク測定方法ハンドブック」は、SFNを構築する際に問題となる放送信号の遅延時間や放送波中継局に設置される信号品質改善装置の性能、放送波の信号品質などの測定方法について記述したものです。
これらのハンドブックを指針とした各種パラメータの測定などを行うことにより、放送の基幹送信所から複数段におよぶ中継送信所末端までの送信ネットワークインフラ全体について、統一した基準で技術評価ができるようになり、品質差のない安定した送信設備の整備が可能になると考えられます。 さらに、機器の製造あるいはシステム構築の請負を行うメーカー等が異なっていても、同一の土俵で設備の品質評価や管理が可能になると考えられます。 両ハンドブックはワンセットとして利用されることを推奨いたします。
なお、これらのハンドブックは、関係する総務省令・告示および電波産業会の標準規格・技術資料に基づき、日本放送協会殿、在京民間放送事業者殿、送出・送信機器メーカー、アンテナ・測定機器メーカーのご協力を得て完成させたものです。
今後も関連する国際規格(IEC等)へ本測定方法が反映されるよう新規提案をおこなうなど、必要な活動をおこなってまいります。
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