1、総出荷
平成9年度におけるわが国PCカードの総出荷枚数(国内出荷+輸出)は、4、622千枚(対前年同期比92%)となった。また総出荷金額は、44,689百万円(同78%)であった。このうちPCカードスタンダードに準拠したPCカードは、3、492千枚(同95%)、40,221百万円(同79%)。PCカードの比率は、数量ベースで76%、金額ベースで90%であった。
(1)、総出荷状況
平成9年度の総出荷枚数内訳で大きく減となったものは、「その他のメモリカード」(DRAMカード、PROMカード、マスクROMカード、RAM/ROM混載カード)で、714千枚(前年同期比68%)、出荷金額では、同じく「その他のメモリカード」で、2,110百万円(同26%)、及びフラッシュカード4,039百万円(同59%)、総じて減少しており、長引く不況を反映しているばかりでなくPCカードの使われかた、パソコンとの関係を良く分析する必要がある。
先日発表されたパソコン本体総出荷台数は、817万4千台(対全年比94%)だが、このうちPCカードスロットが装着され、カードが使われる状態であるポータブルPCの総出荷台数は、4、334千台(対前年比108%)であった。PCカードの出荷および数量とも減少しているが、通信用のI/Oカードの数量のみ1,699千枚(対前年比109%)と増加しており、ポータブルPCの傾向とよく符合している、しかしながら、平均単価減少(平成8年度:15.4k円、平成9年度13.8k円)のため出荷金額は、23,359百万円(対前年比97%)に減少している。これは、LANカードの平均価格は、堅調であるが、MODEMカードの価格が下がったためと考えられる。また、モデムカードは、ポータブルPCへの内蔵化の影響を受け数量が減少傾向にあるが、LANカードは、LANシステム化が進み増加している。
その他
当協会では小型カードの出荷統計をとっているが、小型カード出荷の参画会社が少なく未だ十分な公表できるデータがそろっていないため、公表を差し控える。小型カードは、デジタルステイルカメラ、ハンドヘルドPCの普及に伴い急速に台数を延ばしていると思われる。当協会でもこれらのデータの公表をすることにより業界の発展に寄与していきたいので、関係会社殿のご協力をお願いしたい。
新しくスタンダードに含まれた、ZVカード、カードバスカードは、それぞれの機能によりI/Oカードに含まれて統計がとられていたが、今回より新しいフオーマット用紙で発表する。 ポータブルPCは、ZVポートのサポート、カードバス対応のスロットが装着されているが、カード自身の普及には、いま少しの時間が必要と思われる。
2、出荷内訳