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2.1 保証書
一部のメーカを除いて、パソコンには通常、保証書がついています。パソコン購入時には、販売店の印と購入日が記載された保証書を必ず受け取りましょう。「第7章 修理」でも説明しますが、保証書には、保証期間と、保証期間内にメーカが行う無料修理の範囲など重要な規定が記載されています。そして、保証期間はそのパソコンを購入した日から起算されるのが一般的です。購入日や販売店名の記載がない場合、メーカによっては無料修理を断ることがあります。
また、購入時に販売店が発行する領収書(レシート)は、保証書とともに保管するようにしましょう。領収書(レシート)は、保証書に購入日が記載されていない場合などに重要な補足資料になります。
また、章を改めて説明しますが、一部を除き中古品にはメーカの保証がありません。ただし、販売店が独自に保証している場合もありますので、詳しくは販売店にご相談ください。
2.2 周辺機器
パソコンは、プリンタなどの周辺機器を接続することで、利便性が高まります。周辺機器を選ぶ際の注意事項がいくつかありますので、説明いたします。
(1) インターフェース
周辺機器とパソコンを接続する方法にはいくつかの規格があり、周辺機器とパソコンの両方が同じ規格に対応している必要があります。
規格の名称は、多くの場合カタログなどの“インターフェース”欄や“通信”欄に記載されています。例として、USB3.0/2.0、IEEE802.11b/g/n(無線LAN)、PCI Express、HDMIなどがあります。
なお、パソコン側がUSB3.0で、周辺機器側がUSB2.0などのように、上位の規格と下位の規格で接続した場合、下位の規格の性能で使用できることがありますが、詳しくはそれぞれの規格によります。
(2) 対応OS
周辺機器が対応しているオペレーティングシステム(OS)の確認も必要です。Windowsの例では、OSのバージョンには、XP、Vista、7などがあり、それぞれのOSには、32ビット版と64ビット版があります。ご使用のパソコンがどのOSで使用可能か、事前に確認しましょう。
周辺機器とパソコンの両方の製品情報やカタログをよく見て、使用可能な製品を選ぶことが大切です。一部のパソコンメーカや周辺機器メーカは、パソコンの動作確認情報や対応情報などをWebサイトで公開している場合があります。
なお、周辺機器とパソコンを接続するケーブルが別売になっている場合がありますので、周辺機器のカタログなどを事前によく読んで確認しましょう。
(3) ノーブランド品、バルク品、ジャンク品
増設用のメモリやハードディスクの中には、「ノーブランド品」、「バルク品」、「ジャンク品」と称して、メーカ品とは区別して販売されている場合があります。
「ノーブランド品」とは、ブランド品相当の機能を有しますが、ブランド品と異なり、メーカ保証やサポートは受けられません。販売店による保証については、販売店にてご確認ください。
「バルク品」とは、業者向けの出荷品が何らかの理由で小売店に流通したものです。メーカ名が記載されている場合もありますが、メーカの保証書は添付されていないので、メーカ保証は受けられません。販売店による保証については、販売店にてご確認ください。
「ジャンク品」とは、本来なら廃棄すべきレベルのものであり、正常に機能しない可能性が高いことを前提として販売されています。メーカ、および販売店による保証は受けられません。
2.3 ソフトウェア
家庭向けのパソコンには、文書作成ソフトウェアやインターネットやメールを行うためのソフトウェア、コンピュータウイルスを検索したり駆除したりするソフトウェアなど、便利なソフトウェアがあらかじめインストールされている場合が多くありますが、パソコンを使いこなしていくと、ご自分で新しいソフトウェアが欲しくなり、購入したり、ダウンロードしたりすることがあると思います。
ソフトウェアを購入する際の注意点を説明いたします。
(1) システム要件、動作環境
ソフトウェアも、パソコンならどれでも使えるというものではありません。動作可能なオペレーティングシステム(OS)や必要なメモリ容量、必要なハードディスクの空き容量などの動作条件が指定されている場合がほとんどです。ソフトウェアを購入・ダウンロードする際は、ソフトウェアメーカのホームページやカタログに記載されている「システム要件」や「動作環境」などを、ご使用のパソコンが満たしているかを、事前に確認してください。
システム要件の例
OS | Windows XP SP3(32ビットのみ)、Windows Vista SP1、Windows 7の32ビットまたは64ビット版OS |
CPU | 500MHz以上 |
メモリ | 256MB以上 |
ハードディスク | 3.0GB以上の空きディスク領域 |
画像解像度 | 1024 × 756以上の解像度モニタ |
ディスク装置 | DVD-ROMドライブ |
補足 | システム要件は、システム構成やオペレーティングシステム(OS)により異なる場合がある |
ただ、システム要件を見る時にも注意が必要です。
システム要件には、通常、そのソフトウェアが動作可能な最小条件が記載されています。
例えば、Windows 7というOSを動作させるのに、CPUは1GHz以上、メモリは32ビット版で1GB以上、64ビット版で2GB以上必要です。よって、上記「システム要件の例」のソフトウェアを、Windows XP SP3のOS上で使用する場合は、上記のシステム要件で動作可能ですが、Windows 7上で使用する場合は、CPUは1GHz以上、メモリは32ビット版で1GB以上、64ビット版で2GB以上必要になります。
上記「システム要件の例」にありますように、OSのWindows VistaやWindows 7には、32ビット版と64ビット版があります。ご使用のパソコンはどちらなのか、ソフトウェアはどちらの版なら使用可能かも確認してください。
(2) サポート
お店で購入したソフトウェアについては、通常は製造元のソフトウェアメーカでサポートを受けられますが、ソフトウェアによっては、別の会社がサポートを提供する場合があります。また、サポートの手段も電話はなく、メールだけというソフトウェアもありますので、前もって確認してください。なお、大手のメーカが提供するソフトウェアであっても、無料のソフトウェアの場合には、サポートが提供されず、Webで情報公開するだけといった使用条件のものもありますのでご注意ください。
(3) ダウンロード版ソフトウェアの注意点
店頭で販売されているソフトウェアは、インストール用のDVD-ROMやCD-ROMなどが添付されており、再インストールが必要になった場合は、添付のDVD-ROMやCD-ROMなどで行うことができます。
ダウンロード版ソフトウェアは、パッケージやそれに同梱されるマニュアル(取扱説明書)などがないため、インストール時に必要となるID、パスワードなどの情報が、ソフトウェアメーカからのメールやWEBページで通知される場合があります。これらの情報は、ソフトウェアを再インストールするとき(ハードディスク故障による交換後など)にも必要となる場合があるので、印刷するなどハードディスク以外に保管するようにしましょう。
なお、再インストールの方法はソフトウェアによって異なるので事前に確認しましょう。
2.4 中古パソコン購入時に知っておきたいこと
販売店でよく見かける中古パソコンは、新製品と比べ、購入しやすい価格に設定されています。しかし、中古パソコンの場合、すでにメーカによる保証期間を終了しており、メーカ保証が付いていないものが多く見受けられます(保証期間に関係なく、始めからメーカ保証が付かない中古パソコンもあります)。
したがって、中古パソコンを購入される時は、その中古パソコンの販売店で、故障した場合の対応(保証)について、しっかりと確認、相談のうえ、以下の注意事項を十分に検討された後、購入いただくことをお勧めします。なお、一部メーカは、自社でパソコンの買い取りや中古販売を行っています。
それでは、中古パソコン購入時の注意事項を説明いたします。
(1) 消耗品、部品の特性劣化
パソコンを構成する各部品には、一般に「消耗品」として取り扱われているものや、装置の使用頻度/経過時間、使用環境(温湿度など)等により、パソコンの補修用性能部品の保有期間よりも寿命が短くなってしまう「有寿命部品」があります。
次に例を述べますが、中古パソコンの場合、各部品の劣化/磨耗の進み方は、先にお使いのユーザの使用状況で、大きく左右されます。
(a) ノート型パソコンに使用されているバッテリは消耗品です。
(b) 液晶画面は光源として蛍光管を使用しているものがあり、使用により徐々に輝度が低下します。
(c) 液晶表示装置は、長時間の使用により徐々にピンク色がかった色に変化すると共に、暗くなります。
(d) ハードディスクドライブ(HDD)やCD/DVD/Blu-ray Discドライブは、モータや読み取りヘッド等稼動する部品が多く、長時間の使用により磨耗/劣化します。
(e) CPUなどを冷却するファンは、長い間回転していますから、軸が磨耗/劣化します。
(2) 修理/補修部品の保有年数
パソコンメーカは、製品製造を終了しても一定期間は補修用性能部品を在庫していますが、その期間を超えて在庫がなくなった場合、修理ができなくなることがあります。
前の所有者により部品が純正品以外に交換されている場合は、そのままでは修理できないことがあります。詳しくは、各メーカの修理規定を確認してください。
※ Webサイトなどで、中古パソコンの販売時期や製造終了年月を確認してから、購入検討することをお勧めします。
(3) 添付またはインストールされているソフトウェアの利用
中古パソコンにソフトウェアが添付またはインストールされている場合、そのまま使用できてしまう場合が多いですが、ソフトウェアによっては中古パソコンでの継続使用を許諾してないものもあります。ソフトウェアのライセンスは以下のように様々なものがありますので、事前にソフトウェア販売元にご確認することをお勧めします。
(a) そのまま継続使用して問題ないもの。
(b) そのまま継続使用できるが、利用者情報の再登録が必要なもの。
(c) 第一使用者のみの利用を認めており、第二使用者への譲渡を認めていないもの。
(d) 第一、第二使用者の利用まで認めており、第三使用者への譲渡を認めていないもの。