HOME 情報家電ベンチャー展他 プロジェクトの概要 情報家電モデルハウス
JEITAのご案内お問い合せ

先端技術フォーラムTOP 第13回フォーラムのご案内 問い合わせ フォーラム会場地図


第4回フォーラム実施報告

【テーマ】 “最先端ITハウス関連企業の企業戦略と事例研究 第2弾”
今回は、NEC・NTTコムウエア・日立製作所の3社によるITハウス、ITタウンの実用化モデルをご紹介いただきました。

【開催概要】

日時:  平成15年9月25日(木) 13:00開会〜16:00閉会
   
会場: 社団法人 電子情報技術産業協会(JEITA) 301〜304会議室
〒101-0062 東京都千代田区神田駿河台3丁目11番地 三井住友海上駿河台別館ビル3F
   
会費:
JEITA会員企業の方 ¥5,000円
会員企業以外の一般の方   ¥7,000円
   
参加者: 82名

【プログラム】

13:00〜13:10 開会挨拶
「フォーラム開催の主旨について」
(社)電子情報技術産業協会 特定プロジェクト推進室
担当部長 杉原義得
   
13:10〜14:00    「IPv6最新動向とホームネットワークへの応用」
日本電気(株) ビジネス開発本部
グループマネージャー 今井 恵一 様
   
14:00〜14:50    「ホームネットワーク・ITタウンを支える、サーバレスネットワーク技術のご紹介」
NTTコムウエア(株) ビジネス創出部CF推進室
スペシャリスト  八重 光男 様
   
14:50〜15:00 《休 憩》
   
15:00〜15:50 「ITを活用した新しい街と暮らしの実現に向けて」
〜住民中心型地域コミュニティ支援システム "Life Support Sysytem" を活用した取り組み例のご紹介〜
(株) 日立製作所 ビジネスソリューション事業部
プロセス革新コンサルティング部
主任コンサルタント  水谷 世希 様
   
15:50〜 16:00 閉会挨拶と今後のご案内
運営事務局
   
16:00 終了


<ご講演要旨>

今回は各社からの先端技術の紹介ということで、NECからはIPV6のホームネットワークへの応用、NTTからはユビキタス時代での分散共有メモリのあり方について、日立からはITを活用した新しいまちづくりについて、それぞれ講演をいただきました。

● 「IPV6の最新動向とホームネットワークへの応用」

日本電気(株) 
ビジネス開発本部
グループマネージャー 
今井 恵一 様

IPV4のアドレス不足により新しいIPアドレスとしてIPV6が日本がリーダー役で標準化が進んでいる。
IPV6によって行われる新しいサービスにはさまざまな特徴がある。

  1. IPマルチキャストによる通信と放送の融合ができる。
  2. セキュリティーが強化される。
  3. プラグ&プレイで簡単に接続できる。
  4. ピアツーピアの通信ができる。
  5. モバイルIPによるシームレス接続ができるなどである。

今後発展させるにはアドレスサインの取得がISPのみに限られているのが問題である。

●「ホームネットワークITタウンの実現に先駆けた最新ネットワーク技術開発への取り組み」

NTTコムウエア(株) 
ビジネス創出部CF推進室
スペシャリスト  
八重 光男 様

ユビキタス社会でのサービスを考えてみると、さまざまな人々の能力や情報を共有するコラボレーションによるユビキタスサービスを考えていく必要がある。 いわゆるリスティング、マッチング、コラボレーションという流れをビジネスモデルとしてまとめることが必要となるだろう。
それを実現するためには従来とは違う集中設備に代わる分散協調型の新しいネットワーク(分散共有メモリ:DSM)の考えかたが必要とされるだろう。NTTとして既に開発は終えており、協力会社を求めている。

● 「IPを活用した新しいまちと暮らしの実現に向けて」

(株) 日立製作所 
ビジネスソリューション事業部
プロセス革新コンサルティング部
主任コンサルタント  
水谷 世希 様

千葉県のかすみが丘で日立は東急不動産と協力してIPを活用した新しいまちづくり行っている。
特にコミュニティにおけるIPを活用した、新しい暮らしとはどのようなものなのか、又、その維持管理をどのように進めたらよいのか、具体的な実証実験の事例に基づいて説明がされた。
コミュニケーションツールとしてはタブレットPCを標準装備している。 1Gbps光ファイバーの高速対応している。
住民一人一人に専用ポータルサイトを用意して地域の生きた情報提供をしている。 家庭の予定や地域の天気予報やバス時刻表などは特に評判がよい。
地域情報ホームページの維持管理はNPOすこやかネット緑が運営にあたり成功している。
またホームページが地域のショップなどでも簡単に作成できるようにテンプレートが用意されて、このように有意義な地域の情報が定常的に集まる仕組みを作ることの重要性が強調された。
今後地域情報に加えて行政の情報などが加わることによりITが本当に役に立つまちの情報システムができる明るい見通しを感じた。

《総括》
今回のフォーラムはテーマが分散していたので、それぞれについてコメントしたい。

■「IPV6の最新動向とホームネットワークへの応用」
日本電気今井氏
IPV6がいよいよ実用化の段階に入っている。さまざまな利用技術が考えられているが、コストも考えた、ユーザーニードが本当に高い応用技術がどれなのか、今後は可能性の話から産業化への具体論にフェーズが移ってきている。

■「ホームネットワークITタウンの実現に先駆けた最新ネットワーク技術開発への取り組み」
NTTコムウエア八重氏
ユビキタスの実用化を意識したネットワーク技術論として大変面白い提案であった。分散共有メモリーと現在の社会にあるユビキタスインフラ(たとえば人が移動している位置情報、行動中身情報)とのコボレーションそのものをビジネス化しようとする発想は大変ユニークで面白かった。

■「IPを活用した新しいまちと暮らしの実現に向けて」
日立製作所水谷氏
住民中心のITを使ったコミュニティ支援システムとしての成功事例としては大変示唆にとんだ内容であった。特に、実用化モデルとしては維持管理費も含めて合理的なレベルまで落としこんでいるのは、よくある一般の実証実験の事例とは一線を隔した使えるモデルとして評価できる。 ITとはとかく非人間的になりがちであるが、人が使うという観点からの工夫が重要であることがよくわかる発表であった。


(C) Copyright by the Japan Electronics and Information Technology Industries Association
 すべてのテキスト、写真、イラストの禁無断転載