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連携制御のカテゴリについて

連携制御をカテゴリ分類した結果を以下に示します。ここでは現実に例のある5種類のカテゴリを紹介します。

(1) 供給機器連携

供給設備内での各機器の個々の特性を考慮して運転を制御する手法である。機器の組合せや設定を最適配分してコストあるいはCO2排出量を最小化する。例えば、電気を使う熱源と燃料・ガスを使う熱源の負荷の最適配分や、ボイラ、ポンプ、コンプレッサーなどの複数の機器の最適運転制御など、機器個々の特性(例:大型/小型、旧式/最新などの組合せ)を考慮した負荷の最適配分を行う。

供給機器連携図

(2) 供給設備連携

近隣の供給設備間の連携運転を制御する手法である。例えば、隣接工場の供給設備を一つの供給設備とみなした負荷の最適配分や工場内の複数供給設備を一つの供給設備とみなした負荷の最適配分など、供給設備間の負荷を最適に配分するものである。

供給設備連携図

(3) 需給連携

需要設備の需要量に応じて供給設備の運転を制御する手法である。需要量の実際値に基づいた供給機器の負荷の最適配分を行うもの、需要量の予測値に基づくものなどがある。例えば、小さな規模では設備冷却水の設備側運転状態に応じた流量の制御などが該当する。大きな規模では工場のエネルギーセンターや地域冷暖房プラントにおける気象情報などを用いた、熱源と蓄熱槽の最適運転制御などがある。

需給連携図

(4) 需給双方向連携

需要設備の需要量に応じて供給設備の運転を制御し、さらに供給設備の能力を超える需要がある場合、需要側の調整を行う手法である。需要側の調整としては、操業調整を行う場合、生産計画の変更を行う場合がある。電力デマンドの制約量に合わせた操業調整などが電力を大量に消費するプラントで行われてきたが、今後さらに双方の連携がすすみ、生産スケジュールの組み換えなどへ適用範囲が広がると考えられる。

需給双方向連携図

(5) 需要設備連携

需要設備の生産システム同士が連携し、需要側の調整を行う手法である。需要側の調整としては、操業調整を行う場合、生産計画の変更を行う場合がある。既に節電対策のように、電力デマンドの制約量に合わせた操業調整などが電力を大量に消費するプラントで行われている。現状は生産ラインの同時停止がほとんどだが、今後、生産スケジュールをもとに、生産システムの順次停止起動など、制御方式の高度化が進むと予想される。

需要設備連携図


詳しくは、「連携制御リーフレット」をご参照ください。


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