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JEITA IoT参照モデル

JEITAスマートガレージ

  よくあるご質問(FAQ)








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1.モデルやスマートガレージの利用にあたって

JEITA IoT参照モデル

1.IoT参照モデルの目的

JEITAスマートガレージ

1.スマートガレージとは

2.スマートガレージのサービス連携と発展形

3.スマートガレージの観点

4.スマートガレージのモデル図

5.スマートガレージの実装上の注意点

6.スマートガレージのセキュリティ





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1.モデルやスマートガレージの利用にあたって
(1) 改変成果物の利用
Q.利用規約に「3. オリジナル改変成果物も同様に二次利用を許可してください。」と「4. 改変成果物はJEITAも利用可能とさせてください。」とありますが、詳しく教えてください。
A.この利用規約は「クリエイトコモンズ CC BY-SA」に準拠したものになっています。
基本的な考えとして、このモデルなどが誰でも広く自由に使えるようになることを目指しています。具体的には出版物やウェブ記事など、一般に公開される改変成果物については、クリエイトコモンズ CC BY-SAに従ってJEITAを含む他者に利用できるようにしてほしいというお願いになります。詳しくはお問合せください。

(2) 利用通知
Q.「利用状況の把握のためにJEITAに通知する」となっていますが、どのように通知すればいいのでしょうか。
A.ソフトウェア事業委員会のページの「E-mail」ボタンをクリックして起動されるメールからの通知をお願いさせていただいております。可能な範囲で結構ですから、以下の内容をお書きください。
・氏名、所属、利用目的や利用内容、コメントなどをお願いします。


JEITA IoT参照モデル

1. IoT参照モデルの目的
(1) モデルの利用目的
Q.JEITA IoT参照モデルはどのように使えるのでしょうか。
A.新たなサービスやビジネスを考えるときに、全体感となる見取り図を見るのに向いています。
このモデルはシステム構築をするときのアーキテクチャのひな型ではなく、現状システムのサービスやビジネス、そしてそれらの発展形を探るための土台になります。


JEITA スマートガレージ

1. スマートガレージとは
(1) スマートガレージの概要と目的
Q.スマートガレージとはなんでしょうか。
A.スマートガレージとは、”JEITAのIoT参照モデル”と共に、組込みソフトウェア開発の問題・課題とその解決方法を理解するための題材です。IoTに対応した要求と設計を理解し、モデリングの重要さを理解するための題材としてJEITAワークショップで提示したものです。

(2) スマートガレージの活用
Q.スマートガレージはどのように活用できるのでしょうか。
A.スマートガレージのケーススタディによってシステムを捉えることにより、IoT時代にビジネス形態を拡大していく場合のフィージビリティ検証が可能になります。また、システム全体を分析・設計モデルを用いてモデリングすることによって、システムにどのようなインパクトが出るかの見通しを持ったIoT開発が可能になります。
スマートガレージの事例では、自宅のガレージを共同利用することを想定し、サービスとして成立するための分析モデルを検討していますが、この検討の中ではQRコードやETCの活用など、従来では発想できない考えが出ています。従来のシステム・サービスの提供範囲、ステークホルダの枠組みから脱却し、これからのIoTに向けたビジネスをどう考えていくかの議論の切欠としての活用が可能です。


2.スマートガレージのサービス連携と発展形
(1) 他の発展形
Q.スマートガレージには、保守機能モデル や共同利用モデル、サービス連携モデルの発展形が紹介されていますが、他の発展形はないのでしょうか。
A.セミナーの参加者にスマートガレージの発展形を考えていただくと色々な発展形が出てきます。例えば、新たなサービスとして、電気自動車の充電サービスやガレージを宿泊場所や荷物の置き場所としての貸し出しサービス、洗車サービスなど色々なアイデアが出ています。スマートガレージは色々な方向に発展しやすい題材なので、是非、考えてください。

(2) 整備サービス
Q.スマートガレージの連携サービスとして、自動車の整備サービスを考えるとき、どのようなサービスがあるか。
A.例えば、電気自動車の充電サービスが考えられます。またガソリンスタンドと連携した給油や洗車サービスなども考えられます。またそれらのサービスが使えないときは近くのガソリンスタンドを案内することや、逆にガソリンスタンドの従業員に来てもらってサービスを受けることが考えられます。
駐車期間が長いときは、その期間中に車検サービスや部品交換などの整備も考えられます。

(3) ガレージの場所貸しサービス
Q.スマートガレージのサービスとして、ガレージやそこに駐車している自動車の空間を貸し出すことを考えるとき、どのようなサービスがあるのでしょうか。
A.例えば、自動車内で宿泊する、カラオケをするなどが考えられ、ホテルやカラオケボックスとしてサービスを提供することが考えられます。

(4) 自動運転サービス
Q.スマートガレージのサービスとして、自動車の自動運転機能との連携を考えるとき、どのようなサービスがあるのでしょうか。
A.例えば、ガレージからの自動入出庫が考えられます。さらにガレージから離れた場所とガレージ間の自動入出庫と自動運転による送迎も考えられます。


3.スマートガレージの観点
(1) 安全・安心
Q.スマートガレージの安全・安心のためにしなければならないものはなんでしょうか。
A.スマートガレージの安全・安心のために、ガレージでの閉じ込めや事故、禁止行為、停電などに注意する必要があります。さらにそれらを見つけたときは、例えば警備会社や保険会社と連携をするなどが求められます。

(2) 監視
Q.スマートガレージでは何を監視するのでしょうか。またそのときに注意することはなんでしょうか。
A.ユーザがガレージに入庫や出庫したかどうかのサービス状況の監視があります。それに加え、ガレージ内での閉じ込めや事故、禁止行為なども監視する必要があります。
このときに注意しなければいけないことはユーザのプライバシーや個人情報です。これらに注意して監視情報を扱わなければいけません。


4.スマートガレージのモデル図
(1) 実装クラス図
Q.紹介されているスマートガレージのクラス図では、情報不足で実装できません。実装レベルのクラス図やシーケンス図のモデル図はないのでしょうか。
A.紹介しているクラス図は要求分析レベルの概要クラス図です。実装レベルのクラス図は用意していないので、実装は別途してください。

(2) クラス図の継承
Q.クラス図で継承を使っている箇所がありますが、実装では仕様変更などの対応のためにもあまり継承を使わず、インタフェースとコンポジションで実装する方がいいと思います。
A.紹介しているクラス図は要求分析レベルのクラス図で、要求モデリングをするときは自然な継承関係で記述する方が分かりやすいと思い、継承を採用しました。
しかし実装では言われる通り、継承よりもコンポジションが実用的です。特に単一継承のオブジェクト指向言語で実装する場合はコンポジションが向いています。

(3) クラス図だけのアーキテクチャ
Q.クラス図だけではアーキテクチャとして不足しているのではないでしょうか。
A.ここではスマートガレージの機能概要と設計方針を説明するために、それらを概要レベルのクラス図で紹介しています。
ビジネスモデルや要求、構造、実装方針なども含むアーキテクチャ全体を記載するためには言われる通り、ユースケース図やシーケンス図などの別の図も必要になります。


5.スマートガレージの実装上の注意点
(1) 自動車の認識
Q.自動車の認識はどのようにすればいいのでしょうか。
A.スマートガレージではユーザ情報だけでなく、ユーザの自動車の情報を登録する場合があります。このときにレンタカーも考慮しなければいけません。
自動車の情報としてはナンバープレートの情報や車検情報、車体情報、または代替としてETC情報がありますが、処理コストと効果を考えて選択する必要があります。

(2) スマートフォンなしでの利用
Q.スマートフォンがないユーザに対して、ユーザ認証はどのようにすればいいのでしょうか。
A.スマートフォンがないユーザに対してガレージサービスを提供するときには、例えば、フェリカカードによる認証、免許書による認証、パスワードによる認証などがあり、またこれらの認証を複数使用しての認証が考えられます。

(3) 仕様変更に対する実装
Q.スマートガレージに対する要求が次々と追加や変更がされそうですが、どのように実装すればいいのでしょうか。
A.スマートガレージでは一つ一つの要求の実装は比較的容易なものが多いかもしれませんが、要求が次々と追加や変更されると、その実装は難しいものになります。このような状況ではアジャイルソフトウェア開発が解決のひとつになります。さらにサービスリリースをした後では、運用しながら開発を進めるDevOpsが解決のひとつになります。

(4) 障害対応
Q.スマートガレージでなんらかの障害が起こったときの対策として、どのようなことをしなければならないのでしょうか。
A.最初に(a)どのような障害が起こるかを想定し、それを予防する対策と、(b)想定した障害に対する施策を組み込みます。次に(c)想定していない障害が発生したときのために縮退運転または運用中止をする施策を組み込みます。
例えば、(a)のためにはチェックと確認操作、(b)には取り消し操作ややり直し操作、(c)には健康診断などの障害検知が必要になります。

(5) 組込み機器開発での注意点
Q.組込み機器開発は何を考えるべきでしょうか。
A.これまでと同様に非機能要求(性能、信頼性、拡張性、運用性、セキュリティ)を担保した開発を行わなければなりません。IoT時代のシステムでは多種多様なサービスが追加される可能性があるので、拡張性(特に外部インタフェース)とセキュリティを強く意識した設計と実装が必要です。
また、担当機能だけでなくサービスの全体像(システム全体のアーキテクチャ)を把握しておくことが重要です。システム全体のアーキテクチャを理解することによって要求に対するシステムへの影響範囲を全体的に俯瞰することができ、最適な改修分担、改修コストの最小化、効率的な品質保証などに繋がります


6.スマートガレージのセキュリティ
(1) セキュリティでの注意点
Q.セキュリティ面で注意すべきことはなんでしょうか。
A.今回のスマートガレージに限ったことではありませんが、物理セキュリティと論理セキュリティの両側面でのセキュリティ担保が必要です。従来のシステムに比べて接続端末の数と種類、アクセスする情報が非常に増加し、システムが複雑になります。保護すべき資産を特定し、守るための仕組みの設計とセキュリティレベルの設定を進めることが重要です。

(2) セキュリティの担保
Q.セキュリティを担保するためにすべきことはなんでしょうか。
A.セキュリティリスクを最小限に抑えるためには、上述したセキュリティ設計の一環でセキュリティ専門会社の活用、保険の活用、運用によるセキュリティ担保といった点を視野に入れた設計が必要になります。
スマートガレージの事例では、不審者によるスマートガレージの破損を回避するためのアイデアとして、監視員をマッチングするサービスの追加や近所の人にインセンティブを付けて監視を依頼する、といったアイデアが挙がりました。

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更新記録


  • 2020/4/1 「JEITA IoT参照モデル JEITAスマートガレージ よくあるご質問(FAQ)」の公開

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 このページはクリエイトコモンズ CC BY-SAの下に提供されています。
1. 商業利用も含めて、二次利用を許可します。
2. 利用する場合は、オリジナルの参照を表記してください。
3. オリジナル改変成果物も同様に二次利用を許可してください。
4. 改変成果物はJEITAも利用可能とさせてください。
5. 利用にあたっては、JEITAに通知してください。利用状況の把握が目的でJEITAからは返信しません。
6. 利用にあたっては、注意事項をお守りください。