センシング技術専門委員会

2021年度「センシング技術専門委員会」活動計画


JEITAでは第6期科学技術基本計画への提言「Society 5.0社会実装で世界を先導するイノベーション先進国に向けて」を行っている。そこでは、前回・第5期科学技術基本計画にて掲げた日本提唱のビジョン、「Society 5.0」の成長期(社会実装)であるという認識を基軸に、日本が世界をリードすべく、国際競争力の復興に必要なものは何か、“日本ならでは”の社会デザインをイメージし、個が輝ける人間中心の考え方を中心に据え、日本がギアチェンジし、ゲームチェンジを図るための道筋の明確化を提言し、「新アーキテクチャーとEBPM(Evidence Based Policy Making)活用による社会受容性の獲得」「人間中心・分散型重点研究領域の強化」「イノベーション社会実装、環境・制度の整備」「ミドル・ダイバーシティ人材の育成・活用」の4つを提言し、より具体的で充実した内容を検討している。

前期に引き続いて、Society 5.0の実装により、産業と暮らしを元気にするIoT・サイバーフィジカルシステムによる人間中心のスマート社会の実現、合わせてSDGsの達成を目指すことになる。イノベーション(ブレークスルー)が求められる基盤技術として、AI技術、リアルデータ技術、人間そのものの情緒・感性・価値観脳科学技術、個人情報を含む様々なデータ取り扱いの標準化とセキュリティ技術、データ標準化などが提案されており、実世界(フィジカル空間)にある多様なデータをセンサネットワーク等で収集し、サイバー空間で大規模データ処理技術等を駆使して分析/知識化を行い、そこで創出した情報/価値によって、産業の活性化や社会問題の解決を図っていこうというものである。

センシング技術は実世界とサイバー空間との consistency を担う、不可欠な基盤技術としてそれらすべてにかかわっている。Society 5.0 実現のためのシステムの高度化・多機能化・自律化において、安全安心の確立において、使いやすいヒューマンインターフェースにおいて、システムの魅力化・柔軟化、ひいては人間中心の分散協調型デジタルプラットフォーム構築(トラストの確保と質の高いリアルデータの活用)などにおいてますます重要性を増している。社会の急激に変化するニーズを先取りして、センシングシステムの開発や利用を加速していくことが不可欠ということになる。このため、これらの開発・利用促進に必要な市場の調査研究、DX、AI、5G、メタバースなど、最新の応用開発の技術動向調査、センシングシステムが研究開発フェーズから社会実装フェーズに到達するための、技術の「実用化」や、新たな社会設計に必要となる「法整備」の視点からの調査とともに、オピニオンリーダとなる研究者への直接のヒアリング、ナノ、バイオ、知能化などの学会レベルを含む先端情報の収集を行う。また、「センシング先端技術動向調査報告会(活動成果報告)」を開催し、調査研究活動の紹介及び最新情報を広く発信する。




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