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2005年情報端末関連機器の世界・日本市場規模および需要予測
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W.光ディスク装置

[ 1: 2005年の市場規模 ]

 2005年の光ディスク装置の世界市場は2億6,862万台(対前年比110%)の出荷となった。一方,日本市場では1,781万台(対前年比95%)と減少を示した。
 2005年は光ディスク装置にとって大きな変化が現れた。製品の種別構成が変化し2004年に引き続き追記書換型DVD装置が大きく躍進した。この反面,これまで高い市場規模を持っていたCD-ROM装置,CD-R/RW装置の退潮が加速した。
 光ディスク業界はこれまで基本的に成長過程を歩んでおり,総生産台数は増加傾向を辿っている。しかし単価下落を背景に総売り上げに成長はなく,事業利益の確保が難しくなってきており,メーカ間の協業,撤退などが見られることはこれを裏付けている。追記書換型DVD装置はこの一年に数世代の機能向上を見せ,今や,全てのフォーマットのディスクを再生,記録ができるのは当然のこととなっている。同装置は世界市場で2005年に1億200万台(対前年比189%)と大きく拡大し,同様に日本市場でも1,170万台(対前年比127%)となり前年に引き続き成長を見せた。他の光ディスク装置から追記書換型DVD装置への収斂とも言えるこの傾向は次世代の青紫色レーザ光ディスク装置が本格的に立ち上がるまで今後数年に渡り継続すると予測した。


[ 2: 2008年までの予測 ]

 2006年から2008年にかけ光ディスク装置は世界市場でこれまでの二桁の成長から一桁へスローダウンするものの緩やかに拡大が継続する。国内市場は青紫色レーザ光ディスク装置を搭載したパソコンが立ち上がる為これまでの減退傾向を脱する。
 2008年に世界市場で3億230万台(対2006年比107%),日本市場で1,845万台(対2006年比103%)と予測した。2006年以降も追記書換型DVD装置への収斂が継続し同装置の台数構成比は世界市場で38%(2005年)から63%(2008年)へ拡大する。この間,他の光ディスク装置の多くは減少傾向を示す。
 追記書換型DVD装置はそのキラーアプリである,動画アーカイブとその配布の分野で継続的な活躍が期待できる。また同装置は再生系記録系それぞれの装置が分担していた複数の機能を一台に包括する側面も併せ持ち,それが成熟することにより他の光ディスク装置を置き換えてゆく。
 2008年も引き続き追記書換型DVD装置の隆盛は継続する。同時に今後ネットワークの高速化や地上波デジタル放送の拡大,HDコンテンツの普及による高精細映像化が世界規模で進展する。この新しい環境で光ディスク装置に求められるものは高精細映像の高画質再生と長時間記録である。こうした背景で青紫色レーザを搭載したパソコン用光ディスク装置の需要が2007年頃に伸び始め,北京オリンピックなどを契機に2008年に1,600万台へと千万台の規模に駆け上がると予測する。
 光ディスク装置は,HDDの大容量化,CPUの高速化に伴いパソコンには必ず1台は搭載されている重要なキーデバイスとなっており,音楽や映像を始めとしたデータのバックアップや配布,長期保存などの用途で他の記録媒体とともに共存し今後も活躍が期待される。



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