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2005年情報端末関連機器の世界・日本市場規模および需要予測
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X.イメージスキャナ

[ 1: 2005年の市場規模 ]

2005年のイメージスキャナ市場は,以下の通りであった。

2005年・市場

 2005年のイメージスキャナ市場は,台数387万台,金額700億円とそれぞれ前年比で減少している。これは,総出荷台数の86%,金額の38%を占めるコンシューマ向けフラットベッドスキャナ(ADF無し又はADF付き20ppm以下/A3以下)が,台数(15%減),金額(20%減)とも減少したことによる。
 一方,主に業務で紙文書の電子化に使用される業務用シートフェッドスキャナ(フラットベッドスキャナ(ADF20ppm超/A3以下)含む)は,台数(41%増),金額(14%増)とも大幅な伸びを示した。これは,紙文書電子化の需要が拡大しているためである。2005年は業務用スキャナの金額(367億円)が,コンシューマ向けフラットベッドスキャナの金額(268億円)を初めて逆転した。

*1ADF:Auto(matic) Document Feeder 自動給紙機構

*2ppm:page per minutes 読取速度の単位



[ 2: 2008年までの需要予測 ]

 2008年のイメージスキャナ市場を以下のように推測する。

2008年・需要予測

 2008年のイメージスキャナ全体では,台数は296万台(2005年比24%減)となるものの,金額は802億円(同15%増)と予測する。これは,業務用スキャナがe-文書法*3(通称),SOX法*4などの法的要因を背景とした紙文書の電子化需要の増加により,2006年以降2008年まで台数は前年比30%増,金額は同20%増と大幅に増加する。2008年には2005年に比べて台数で120%増,金額で70%増と大幅伸張を予測する。
 一方,コンシューマ向けフラットベッドスキャナはコンシューマ向けMFP(インクジェット複合機)にシェアを奪われ,出荷台数,金額とも2006年以降2008年まで前年比15〜20%減で推移。2008年には2005年比で台数,金額とも42%減と予測する。

*3e-文書法 : 紙での原本保存が義務化されていた文書や帳票について,電子化したイメージデータを原本として認め,保存を容認する法律。e-文書法は通称。正式名称は「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律」,および「民間事業者等が行う書面の保存等における情報通信の技術の利用に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」。2005年4月1日施行

*4SOX法:Sarbanes-Oxley法 企業統治を強化し,市場の透明性を高めることを目的としている



TOPディスプレイプリンタ固定磁気ディスク装置(HDD)光ディスク装置イメージスキャナ
OCR2005年市場規模2008年市場規模予測



©JEITA,2006