2002年情報端末関連機器の世界・日本市場規模および需要予測 |
V.固定磁気ディスク装置(HDD) |
固定磁気ディスク装置(以下HDDと略す)の市場を2.5型と3.5型の2つに区分して予測を行った。 [1] 2002年の市場規模 HDDの出荷は、2002年実績では世界、国内共に前年と比較して微増となった。HDDの出荷の伸びが鈍化したのはコンピュータ市場の頭打ちの影響が大きい。2002年の全世界での総出荷台数は2億238万台(前年比5%増)であり、そのうち国内向けは2,002万台(前年比2%増)となっている。サイズ別では2.5型HDDは3,557万台(前年比7%増)出荷され、そのうち国内には743万台(前年比8%減)が出荷された。出荷台数に占める2.5型の割合は、全世界で18%、国内で37%であり、国内での割合が全世界に比べて高い。その理由として国内でのノートパソコンの需要比率が、全世界に比べて高いことが挙げられる。また、国内の出荷台数はノートパソコンの出荷減が大きく響き減少となった。 3.5型HDDは、1億6,681万台(前年比5%増)の出荷であり、そのうち国内向けは1,259万台(前年比9%増)となっている。HDD出荷に占める3.5型の割合は、全世界で82%、国内で63%となっており、HDD需要の大勢を占める。 更に2002年は、従来のコンピュータ用途向け以外のHDDの用途としてAV機器やゲーム機、カーナビ等の車載機器、プリンタ、コピー機等の事務機器の新市場が本格的に立ち上がってきた。 [2] 2005年までの需要予測 2003年以降はコンピュータ用途も回復すると共にAV機器やゲーム機、カーナビ等の車載機器、プリンタ、コピー機等の事務機器へのHDDの搭載が進展し、世界、国内市場共に拡大すると予測している。 2.5型HDDの出荷台数は、ノートパソコンの出荷の伸びに連動しており、大幅な記憶容量の増加を実現する一方で小型化及び省電力化を図り、タブレットPCや省スペースデスクトップパソコン等にも使われはじめて、今後はこれらの新しい市場も引き続き期待できる。2005年には、5,894万台(年平均18%増)、うち国内には1,075万台(同13%増)が出荷されると予測している。その中で、AV機器、車載機器や事務機器の新市場向けの台数は急速な伸びを予想している。 3.5型HDDは、ローエンドクラスではデスクトップパソコンに、ミドルからハイエンドクラスのものは、各種のサーバやストレージに使われている。ローエンドでは、特にコストが重要視され、ミドルからハイエンドでは性能や信頼性が求められている。2005年の予測では、2億台を超える2億2,683万台(年平均11%増)である。そのうち国内向けは1,698万台(同10%増)と予測している。その中で、AV機器、ゲーム機や事務機器の新市場向けの台数は急速な伸びを予想している。 T.ディスプレイ / U.プリンタ / V.固定磁気ディスク装置(HDD) / W.光ディスク装置 / X.イメージスキャナ / Y.OCR関連機器・ソフト / ◆2002年の市場規模◆ / ◆2005年の市場規模予測◆ (c)Copyright,JEITA,2003 |