Q3-6: | バッテリを内蔵し、パワーマネージメント機能を搭載するノートパソコンのように、消費電力削減に積極的に寄与しているものが多くなっていますが、この場合の機器の定格入力電力値はどのように行えればよいのでしょうか? |
A3-6: | 定格入力電力は、2項の「用語」での定義に従ってメーカ自身が判断し設定することが原則ですが、メーカでの消費電力削減努力を評価し、ご質問のノートパソコンに関しては以下のようにして定格入力電力を設定してもよいこととします。
日本国内では、95年6月資源エネルギー庁と米国環境保護庁(EPA)との間でエネルギースタープログラムの日米合意実施について合意が成立し、同年10月より「国際エネルギースタープログラム」の実施に入りました。それに基づいて当協会の国際エネルギースター対応専門委員会において当協会が担当するパソコン、ディスプレイ、プリンタについて、省エネ効果のシミュレーションを実施しています。その結果、ある事務所に10台のノートパソコンが使用されているとして使用状態(庶務業務)をシミュレーションしたところ、1台のノートパソコンの稼働時電力は35W/台、待機時は17W/台、低電力時電力は6W/台でした。これは、従来定格入力
電力と定義していた最大電力(バッテリ最大充電時)60W/台のそれぞれ58%、28%、10%となり、非常に少なくなっています。
更に、1日(9時間)にならした平均的な消費電力は18.5W/台でした。このように従来、定格入力電力値として使用していた機器の最大電力値よりフィールドの実態の消費電力(平均的稼働電力値)は非常に小さくなってきたため、今回、実態に合わせ、「機器が平均的に稼働している状態」についても定格入力電力値として認めることにしました。(ACアダプタがある場合は、ACアダプタの入力側電力値とします。)
従って、以上のノートパソコンの例では、従来の定格入力電力値の定義では、「60W」となりますが、平均的な稼働状態における消費電力である「35W」も認めることとします。但し、待機時やスクリーンセーバ時や低電力時の入力電力値は採用できません。 |
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Q3-7: | JEITA実行計画書の「2.用語(2)定格入力電力値」の「メーカによって指定される」に関する質問です。ここで想定している機器構成は、工場出荷状態の構成でしょうか?それともオプション装置、基板等を実装した最大構成条件でしょうか?また、これと「平均的な稼働状態」との関係は? |
A3-7: | オプション装置、基板等を実装した最大構成条件を想定しています。但し、最大構成は、貴社が保証または推奨する範囲に限定していただいて結構です。「平均的稼働状態」は以上のような最大構成にて、平均的に(ノートPCの場合は、バッテリフル充電状態にした後)稼働している状態です。 |
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Q3-8: | ノートPCについては、バッテリー充電を含む最大消費電力と実使用時の消費電力の差があるため、平均的な使用状態での消費電力で判断する旨のお話がありましたが、平均的な使用状態の具体的な定義はありますか?
例えば、
- 充電無しの状態でのフル稼働状態(オプション/周辺装置類有りの状態)。
- 充電無し、オプション類無し(出荷時の形態)の状態でのフル稼働状態。
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等々。
また、これらはメーカーで定義して良いのでしょうか? |
A3-8: | A3-7をご参照下さい。 |
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Q3-9: | 電源高調波測定時の測定条件は銘版に記載されている消費電力値の±10%でなく、メーカが保証又は推奨する範囲の"機器が平均的に稼動している状態"として良いか?
※弊社CRTモニタの場合銘版記載の消費電力値はユーザー調節のし得る範囲の最悪値を超えない様に定めているケースがある。 これは現実的な使用状態でない事が多い。(画面がはみ出していたり、歪が異常な状態になっている。) |
A3-9: | メーカが保証又は推奨する範囲の"機器が平均的に稼動している状態"として測定して問題ありません。 |
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